研究課題
本研究の目的は、単一光子と原子集団との間に多次元のエンタングルメントを形成することにある。平成18年度、我々はレーザー冷却された原子集団と単一光子との間に、軌道角運動量に関する2×2次元のエンタングルメントを生成することに成功した。そして平成19年度、今度は原子系と単一光子との間に形成されるエンタングルメントの次元を3に増大させることを目的として研究を行った。実際に3×3次元基底を用いて量子トモグラフを行い、原子集団と光との間にエンタングルメントが存在することまではつきとめることができた。しかし、シュミットナンバーの議論から、得られたエンタングルメントが3×3次元特有のものとなるためのthresholdをまだ超えていないことが判明した。しかしその原因をつきとめることはできた。具体的には、原子集団の情報を光に転写する際、励起光が検出系にまぎれこんでしまうことが影響していることがわかった。この問題は、周波数フィルタリングによって回避が可能であり、近く3×3次元エンタングルメントが確認できると考えられる。
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http://sciencenow.sciencemag.org/cgi/content/full/2008/229/1?rss=1