研究課題
基盤研究(B)
本研究は、地球上最大の巨大火成岩岩石区(Large Igneous Province)であるオントンジャワ海台の起源と形成過程を、主に地球物理学的手法により明らかにしようとする試みである。現在地球上に見られる巨大火成岩岩石区の大半(巨大海台や洪水玄武岩地域を含む)は、白亜紀初期のわずか500万年足らずのきわめて短い期間に、激しい火成活動が起こり膨大な量の地殻が生産されてできた、と考えられている。この時代においては、地球の熱フラックスの約半分が巨大火成岩岩石区の火成活動によると推定され、激しい火成活動が当時の地球環境に多大な影響をもたらしたとされている。しかしながら、このような巨大火成岩岩石区の成因については、複数のモデルが乱立して現在でも決着がついていない状況である。オントンジャワ海台はその規模において地球上最大の巨大火成岩岩石区であり、また周囲が比較的単純な海洋性リソスフェア構造であることから、巨大火成岩岩石区の起源と形成過程を研究する上で最適の場所である。本研究では、オントンジャワ海台を含む巨大火成岩岩石区およびその周辺海域の地球物理学的調査航海を実施し、新たなデータと既存の資料を解析することにより、これまで提唱されてきた複数の巨大火成岩岩石区起源モデルのどれが最も適しているかを検討した上で、新しい海台起源モデルを提唱することを目的とする。
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Geochemistry Geophysics Geosystems (G3) 9, Q04014, doi : 10.29/2007GC001780
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