研究課題
集中豪雨などの顕著気象現象の熱力学構造を解明するには大気熱力学を支配するパラメータである風速、気温、水蒸気量を高時間、空間分解能で同時かつ精密に観測することが必要である。本研究ではウインドプロファイラにRASSを適用した観測でこれらを高い分解能で観測し、気象擾乱に伴うこれらの時空間変動の特性を解明する。本研究では京都大学生存圏研究所のMUレーダーや赤道大気レーダー、さらに400MH_z帯ウインドプロファイラを用いたRASS観測を利用する。今年度は台風や梅雨に伴う豪雨の頻発地域である沖縄に着目し、情報通信研究機構(NICT)沖縄亜熱帯計測技術センター大宜味大気観測所の400MH_zウインドプロファイラにRASS機能を付加し連続観測を可能とするシステム開発を行った。本格的な観測実験を平成20年2月に開始し現在昼間の連続観測を行っている。度に実施するため国内出張旅費、観測用消耗品を繰り越した。平成19年度前半に連続観測を実施するための開発を行い、平成20年2月から連続観測を開始した。また、平成20年1月に信楽MU観測所におけるRASS-FII観測を実施した。FIIはレーダー中心周波数を変化させて得た複数の受信電波信号を組み合わせることでレーダー探査領域内の微細構造を知るものである。この周波数領域干渉計イメージング技術をMUレーダー・RASS観測に応用することでレーダーレンジゲート内の微細温度構造を得ることに成功した。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件)
J. Atmos. and Ocean. Tech (In print)
J. Geophys. Res. (accepted)
J. Atmos. Ocean. Technol. 24
ページ: 1525-1545
J. Meteorol. Soc. Japan 87
ページ: 301-319
J. Geophys. Res. 113,D02104
ページ: doi:10.1029/2007JD008777
J. Geophys. Res. 113,D04109
ページ: doi:10.1029/2007JD008717