| 研究課題/領域番号 |
18340143
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| 研究機関 | 九州大学 |
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研究代表者 |
松野 健 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (10209588)
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| 研究分担者 |
吉川 裕 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (40346854)
磯辺 篤彦 九州大学, 総合理工学研究院, 准教授 (00281189)
石坂 丞二 長崎大学, 水産学部, 教授 (40304969)
張 勁 富山大学, 理学部, 准教授 (20301822)
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| キーワード | 陸起源水 / 黒潮中層水 / 鉛直拡散係数 / 漂流ブイ / 栄養塩 / 基礎生産 / 希土類元素 |
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| 研究概要 |
東中国海陸棚域における表層流の測定
10月の長崎丸による観測航海において、表層ドリフターにADCPを連結して、表層混合層付近における流速の鉛直分布を詳細に計測し、同時に微細構造の計測を行って、表層流と鉛直拡散の関係について調べた。風が強まるに従って表層の乱流エネルギー散逸率が大きくなり、同時に表層乱流の大きな層も徐々に厚くなる傾向が観測された。これは植物プランクトンが有光層にどのくらいの時間存在しうるかを考える際、重要な情報となる。
水温、塩分、栄養塩、クロロフィル、基礎生産、鉛直拡散の鉛直分布の計測
9月の淡青丸による観測で、CTDによる水温、塩分、蛍光光度の鉛直分布、採水による栄養塩、クロロフィルの分布を計測し、並行して水中照度、基礎生産の鉛直分布を計測した。測線西側の済州島南方では、表層に低塩分水層が見られ、そこでは表層で栄養塩が少ないにも関わらずクロロフィルの極大が見られた。この高クロロフィル層直下で乱流エネルギー散逸率の極大層が見られ、下層からの栄養塩の供給が示唆される結果が得られている。
希土類元素の組成比の計測による陸棚底層水の起源の推定とモデル実験
昨年度採取したサンプルの分析を進め、東シナ海陸棚縁辺部付近の海水起源の評価を行って、黒潮亜表層水の陸棚上での挙動を再現する数値実験との比較を行った。9月の淡青丸による観測において、希土類元素などの化学トレーサーの分析用に海水を採取した。分析結果については次年度に解析を行う。
懸濁物を考慮した数値生態系モデル実験
前年度に続いて、長江希釈水の広がり域における水塊の鉛直構造に注目し、沿岸域から供給される懸濁物を考慮した数値生態系モデルによる数値実験をさらに進めた。懸濁物による光の遮蔽効果が、基礎生産による栄養塩の消費を抑制し、河川起源の栄養塩による基礎生産がより広範囲に拡がる可能性を示す結果が得られた。
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