研究課題/領域番号 |
18340144
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研究機関 | 独立行政法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
立花 義裕 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境観測研究センター, 研究員 (10276785)
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研究分担者 |
中村 尚 東京大学, 大学院理学系研究科, 助教授 (10251406)
猪上 淳 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球環境観測研究センター, 研究員 (00421884)
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キーワード | オホーツク海 / 冷夏 / オホーツク海高気圧 / ラジオゾンデ / ロシア船 / 下層雲 / 霧 / 放射 |
研究概要 |
オホーツク海高気圧は日本に極端な冷夏をもたらすことから、日本社会にとって極めて重要な現象である。高気圧が著しく発達した2003年の日本の夏は異常冷夏であった。夏季のオホーツク海は、同緯度帯の他の海洋と比較すると世界で最も寒冷な海洋である。2006年8月にオホーツク海中央部でのロシア観測船と日本観測船の2隻による高層観測を実施した。この観測によってオホーツク海高気圧の力学的、熱力学的立体構造を、GPSラジオゾンデによって解明することである。特に、オホーツク海高気圧の大気境界層に発生する下層雲や霧を伴う異常に低温な混合層の生成・維持・消滅メカニズムを理解することである。第2の目的は、観測結果を基に、客観解析、モデルなどを併用し、オホーツク海高気圧の発生メカニズムを解明することである。そのために年度が始まってすぐに、ラジオゾンデを購入し、観測の準備を行った。また、ラジオゾンデの受信機の改良を行った。観測は、ロシアの観測船と、日本の観測船「みらい」の二艘で実施した。観測船「みらい」は、研究分担者、猪上が所属する機関が管理している。猪上は観測準備および観測そのもの、そしてデータ取得後の乗船員と密な連絡をとり観測全般に関しての後方支援を行った。また、ロシア船は、北海道小樽港、「みらい」は、青森県むつ港が機器積みおろし港である。従って観測に必要な消耗品の一部(たとえばヘリウムガス)は輸送費節約のため現地で調達した。ラジオゾンデなどの観測に関わる消耗品は、18年中にすべて発注調達し、動作確認や動作試験を実施し、観測中に起こりうるトラブルを極力つぶすよう努力を行った。
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