研究課題
(1)MUレーダー超多チャンネル流星観測2004年に導入されたMUレーダーの「超多チャンネルデジタル受信システム」を利用して5、7、11、12月を中心に観測を行なった。受信の25ch化を行うことで、感度を25倍以上に上げた。この結果流星エコーは従来の5倍以上に増加し、干渉計の精度向上と相乗効果で12風速推定精度は飛躍的に向上した。また、流星風観測用のレーダーデータ解析装置を導入し解析を進めた。(2)MUレーダーマルチスタティック化観測MUレーダーの周辺30-50kmの範囲に複数の受信点を設置して同一流星エコーを多地点で受信するための、受信システムの開発を行なった。46.5MHzのダイレクトコンバージョン受信機を開発し、さらに汎用のデータ取得装置を開発中である。また、MUレーダーから約30kmはなれた京大宇治キャンパスで試験観測を行なった。(3)ナトリウム温度ライダー観測温度プロファイル計測を最も正確に行うことのできるナトリウム温度ライダーを宇治キャンパスで稼働させる。平成18年度は、夜間観測を高感度で行えるように宇治に設置した信州大学のナトリウムライダーを整備し、昼間観測の準備を進めた。(4)総合観測(光電波協同観測)レーダーおよびライダーのアクティブリモートセンシング観測と大気光観測の協同観測データを解析し、MLT領域の大気重力波を取り出して、その構造やシア不安定を議論することに成功した。現在さらにMUレーダーの水平風水平分布の抽出法を検討して詳細解析を進めている。以上の結果は、COSPAR総会など国際会議、国内会議で発表したほか、論文投稿を進めている。
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J. Geophys. Res 112(In press)
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