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2008 年度 実績報告書

サンドリッジモデル再構築のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18340154
研究機関千葉大学

研究代表者

伊藤 慎  千葉大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10201930)

キーワードサンドリッジ / 大陸棚 / 海流 / 潮汐 / ストーム / 海進期 / 上総層群 / Lower Greensand
研究概要

平成20年度は、房総半島中央部の中部更新統のサンドリッジ堆積物と英国南部の下部白亜系Lower Greensandの野外調査と採取試料の分析を中心に研究を行った。海流の影響を受けて形成されたと解釈される房総半島中央部の万田野層上部ならびに市宿層は3タイプの規模の異なる三次元デューン堆積物の複合によってサンドリッジ堆積物が構成せれていることが明らかとなった。これら3タイプのデューン堆積物の配列にともなって、サンドリッジ内部には、従来のモデルとは異なり、上方粗粒化サイクルのみが発達するのではないことが明らかとなった。さらに、堆積構造の特徴からサンドリッジは低流領域で形成された堆積物の集合体とこれまで考えられてきたが、一部にハンバック状デューン堆積物や平行層理が認められ、これらは全体としてサンドシートを構成していること、サンドシートは従来のモデルとは異なり、サンドリッジの頂部を侵食した強い流れによってサンドリッジの側方へ発達した堆積物であることが明らかとなった。さらに、サンドリッジの側方移動にともなって沖合にタービダイトが形成されること、このタービダイトは外側陸棚の凹凸地形の影響を受けて空間的に流速が変動する混濁流から形成されるため、層厚や粒度に関して沖合へ向かった系統的な変化は認められないことも明らかとなった。さらに、潮汐作用の影響を受けて形成されたと解釈されているLowerGreensandと海流の影響を受けて形成された市宿層や万田野層上には、構成堆積相に顕著な違いが認められないことが明らかとなったことも、平成20年度の大きな研究成果である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Fluid mudの特徴とその地層解析における役割2009

    • 著者名/発表者名
      西田尚央・伊藤慎
    • 雑誌名

      地質学雑誌 115(印刷中)

    • 査読あり
  • [学会発表] 房総半島中部更新統万田野層上部を構成するサンドリッジ堆積物を構成する複合デューン堆積物の特徴2008

    • 著者名/発表者名
      島野康史・勝山暁・伊藤慎・吉田修
    • 学会等名
      日本地質学会
    • 発表場所
      秋田大学
    • 年月日
      2008-09-20
  • [図書] 房総半島の地学散歩-海から山へ(第1巻)(分担執筆)2008

    • 著者名/発表者名
      伊藤慎
    • 総ページ数
      83
    • 出版者
      千葉日報社
  • [備考]

    • URL

      http://www-es.s.chiba-u.ac.jp/geol/geol.html

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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