研究課題
本研究課題では、ミクロ階層の物理とマクロ階層の物理をつなぐ数値シミュレーションモデル、「連結階層シミュレーション」モデルを開発することにより、プラズマ物理における大きな未解決問題の1つである磁気リコネクション現象の解明を目指す。平成18年度の研究概要は、以下の通りである。ミクロ階層の物理に起因する電気抵抗の発生メカニズムを探るため粒子シミュレーションを実行した。まず、外部駆動電場の存在しない場合、2種類のプラズマ不安定性がイオンラーモア半径程度の薄い電流層で発生するが、比較的長波長で低周波数モードであるドリフトキンク不安定性が磁気リコネックションの直接的原因となる直流電場を発生させ、粒子加熱や磁場拡散を生み出す。また、外部駆動電場が存在する場合は、構成粒子の熱運動に伴う軌道効果により磁場凍結が敗れ、外部駆動電場と釣り合うリコネックション電場が電流層の中心で発生するため、無衝突リコネックションが誘起されることを明らかにした。連結階層シミュレーションモデルの開発として、(1)マクロ階層の物理を記述する磁気流体シミュレーション・コードを、ミクロ階層との情報交換を可能にするために、系内部にミクロ階層と階層境界領域を通じて接続している開放系磁気流体コードへと改修した。(2)ミクロ階層とマクロ階層の境界で情報交換するための物理量の変換公式の作成、および、接続に必要とされる連結モデルの問題点の検討を行った。宇宙天気予報に特化された仕様となっている裸眼立体視対応の3次元可視化解析システムを、本研究プロジェクト研究に応用出来るように、汎用性のある仕様へと改良を行った。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (14件)
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