研究課題/領域番号 |
18340188
|
研究機関 | 核融合科学研究所 |
研究代表者 |
堀内 利得 核融合科学研究所, シミュレーション科学研究部, 教授 (00229220)
|
研究分担者 |
田 光江 核融合科学研究所, シミュレーション科学研究部, 教授 (10202194)
大谷 寛明 核融合科学研究所, シミュレーション科学研究部, 准教授 (90332189)
宇佐見 俊介 核融合科学研究所, シミュレーション科学研究部, 助教 (80413996)
|
キーワード | プラズマ物理 / 数値シミュレーション / 磁気リコネクション / 地球磁気圏 / 連結階層モデル / 異常抵抗 / 粒子運動論効果 / エネルギー解放 |
研究概要 |
本研究課題では、ミクロ階層の物理とマクロ階層の物理をつなぐ数値シミュレーションモデル、「連結階層シミュレーション」モデルを開発することにより、階層横断現象である磁気リコネクションの解明を目指した研究を実施し、以下の研究成果を上げた。 無衝突プラズマ中で磁気リコネクションを誘発するミクロ階層における異常電気抵抗の発生機構として、磁気中性線近傍の有限振幅を持ったストカスティックな粒子運動(メアンダリング運動)に起因するもの、および磁気中性線での非等方なイオン速度分布の形成に伴うプラズマ不安定性に起因するもの、の2種類の物理機構が存在することを明らかにした。また、マクロ階層からのアプローチとして、地球磁気圏におけるサブストーム現象において、ミクロ階層での粒子シミュレーションで明らかにされたプラズマ不安定性による異常電気抵抗の結果を、磁気流体方程式の中に取り込むためのモデル検討を行った。 領域分割法を用いたミクロ階層とマクロ階層を同時にかつ無撞着に解くことのできる連結階層シミュレーションモデルを改良した。このモデルを実装したプロットタイプのプログラムを用いて、MHD領域からPIC領域へのプラズマフロー流入シミュレーションを実施し、このコードが物理的に正常に機能していることを検証した。 没入型3次元バーチャルリアリティ(VR)装置CompleXcopeで電磁粒子シミュレーションの結果を表示するソフトウェアを開発し,磁気リコネクションのシミュレーション結果をVR空間で解析した。その結果,イオンのメアンダリング運動と加熱機構の間の強い相関を明確に示すことができた。
|