研究課題/領域番号 |
18350041
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
青木 幸一 福井大学, 工学研究科, 教授 (80142264)
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研究分担者 |
陳 競鳶 福井大学, 工学研究科, 准教授 (50311676)
西海 豊彦 福井大学, 工学研究科, 助教 (10377476)
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キーワード | 走査プローブ顕微鏡 / ナノ材料 / 表面界面物性 / メゾスコピック系 / 可視化 |
研究概要 |
本年度におけるナノ電極の作製は、ナノメートルの大きさが溶液中に露出するよう、電極をガラス膜で被覆した。走査型電気化学顕微鏡(SECM)では、測定基盤と端子との間に流れるファラデー電流を測定する。この研究では、2つの特徴を活かせるナノ電極作製技術を開発し、電流の測定法およびその解析法を確立する。具体的には、ボルタンメトリとして用いられてきたナノ電極を、SECM用電極として用いる。この種の電極の量を作るために、従来の方法を幾分改良する。作製過程の主たる手順は、(i)タングステン線を30μmの白金線に溶着とガラス管に封入、(ii)白金先端部の電気化学的エッチング、(iii)エッチングした白金先端部をポリアクリル酸中で電気化学的重合、(iv)電気炉で加熱・徐冷、(v)過程(iii)と(iv)の繰り返しである。(i)と(ii)の後に先端部をガラスに封入、(vi)先端の顕微鏡下での研磨、(vii)電気化学的モニター中で表面の削りだし。特に、(vi)を積極的に開拓する基礎的情報を得た。交流インピーダンスを用いて、ガラス膜の厚さを測定し、ナノ電極の露出程度を探る方法を開拓した。電極の存在と大きさは電気化学測定によって求めた。1mMのフェロセン溶液中における拡散律速電流を測定することにより、I=4FcDaから電極半径aを求めた。拡散電流によって測定した電極半径は、電極が小さくなるにつれて電極反応する実表面半径より大きく測定されることを見出している。その原理として、拡散の遅れに関する理論的および実験的検証を行った。
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