研究課題
基盤研究(B)
ニッケルまたはパラジウム触媒を用いるカップリング反応ビスπアリルNiまたはPd錯体を調製し、これがアルキル基どうしのクロスカップリングに触媒活性を示すことを確認した。また、二つのブタジェンユニットを連結した配位子を利用することにより、クロスカップリング反応が効率良く進行することを見出した。ビニルグリニャール試薬と塩化ニッケルとの反応により、ブタジエンと一つのビニル基を有するアート型ニッケル錯体が生成すること、およびこの錯体が反応系中で種々の環状エーテル類により効率よく捕捉される事を見出した。銅錯体を利用する触媒反応銅塩とアルキン配位子を組み合わせて用いることにより、塩化アルキルのクロスカップリング反応が効率よく進行することを明らかにした。一方、2級及び3級アルキルグリニャール試薬を用いた反応では、ジエン及びエンイン類は配位子として働くのではなく、これらに対するカルボマグネシウム化反応が進行することを見出し、複雑な炭素骨格を有するアリル及びアレニルグリニャール試薬の合成法を開発した。また、生成した付加体を種々の親電子剤で捕捉することにより、様々な置換アリル化合物及びアレンの合成が可能であることを示した。親電子剤としては、臭化アルキル、クロロシラン、エノン、酸ハロゲン化物、二酸化炭素等が利用可能であることを示した。チタン触媒を用いる新触媒反応の開発チタノセン錯体を触媒とする、スチレン類のアルキル化反応を開発した。さらに、チタノセン錯体存在下で種々のグリニャール試薬とアルキルハライド類との反応を検討し、ビニルグリニャール試薬を用いた場合に、ビニル基のカップリングと続くアルキル化を経て、アリルグリニャール試薬が効率良く生成することを見出した。この反応が、チタン錯体からアルキルハライドへの電子移動により生成するラジカル中間体を経て進行している可能性が高いことを示した。
すべて 2009 2008 2007 2006
すべて 雑誌論文 (23件) (うち査読あり 12件) 学会発表 (53件)
Angew. Chem. Int. Ed. 46
ページ: 2086-2089
Chem. Asian J. 3
ページ: 1472-1478
Pure Appl. Chem. 80
ページ: 941-951
Chem. Commun.
ページ: 1332-1334
Che Asian J 3
Tetrahedron 63
ページ: 6635-6641
Chem. Rec. 7
ページ: 57-67
Chem. Lett. 36
ページ: 236-237
ページ: 825-826
J. Organomett. Chem. 692
ページ: 375-381
Chem Commun.
J, Organomett. Chem. 692
J. Am. Chem. Soc. 128
ページ: 15062-15063
ページ: 12650-12651
Bull. Chem. Soc. Jpn. 79
ページ: 663-672