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2007 年度 実績報告書

簡便な次世代用感光性ポリベンズオキサゾールの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18350059
研究機関東京工業大学

研究代表者

上田 充  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20007199)

研究分担者 芝崎 祐二  岩手大学, 工学部, 准教授 (90323790)
キーワード感光性 / ポリマー / 耐熱性 / ポリベンズオキサゾール / 化学増幅 / 光酸発生剤 / 熱酸発生剤 / 溶解抑止剤
研究概要

低温環化可能な感光性ベンズオキサゾール(PSPB0)の開発
PSPB0用の熱酸発生剤(TAG:Thermmal Acid Generator)としてイソプロピル-ρ-トルエンスルホネート(ITS)に着目した。ITSは150℃で加熱するとトρ-トルエンスルホン酸を発生し、この酸を触媒としてポリ(o-ヒドロキシアミド)(PHA)が250℃でPB0に環化することがIRスペクトルからわかった。また、ITSは酸存在下では分解温度が低下することから、PSPB0に用いた際には酸増殖機能が期待できる。そこで、前述の化学増幅型溶解抑止剤を用いたPSPB0に、低温環化用の触媒としてITSを導入した、低温環化可能なPSPB0について検討を行った。PHA/化学増幅型溶解抑制剤/熱酸発生剤(TAG)/光酸発生剤(PAG)からなる四成分系PSPB0の感光性評価を行ったところ、露光後加熱が120℃、3分の時にアルカリ水溶液に対する露光部と未露光部の溶解速度差が700倍となり、良好な溶解コントラストが得られた。また、ITSの酸増殖機能のために、PAGの添加量が1wt%以下でも露光部と未露光部の高い溶解速度差が得られた。次に、PSPB0の感光特性を評価したところ、高感度、高コントラスト(D_0=33mJ/cm^2,γ_0=5.1)で、10μmの厚膜フィルムに20μmの線幅のパターンを描画することができた。以上のように、PHAに化学増幅型溶解抑止剤とTAGを組み合わせたPSPB0は、高感度、高コントラスト、厚膜加工性、低温環化だけでなく、容易なPSPB0の調整、高価なPAGの添加量の削減も可能となる様々な要求に応えた次世代PSPB0といえる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Photosensitive Poly (benzoxazole) Based on Poly (ο-hydroxy amide), Dissolution Inhibitor, Thermoacid Generator, and Photoacid Generator2007

    • 著者名/発表者名
      T. Ogura, M. Ueda
    • 雑誌名

      Polym. J. 39

      ページ: 245-251

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 次世代感光性耐熱高分子:感光性ポリイミド・ポリベンズオキサゾールの概要と展望2007

    • 著者名/発表者名
      小倉知士 上田充
    • 雑誌名

      Polyfile 44

      ページ: 32-36

  • [学会発表] 簡便な半脂環式ポリアミック酸の合成2007

    • 著者名/発表者名
      小倉知士 上田充
    • 学会等名
      高分子学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2007-05-29

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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