研究課題
基盤研究(B)
本研究では、これまでまったくppbレベルの検知が不可能であった中分子量、高分子量のVOCsガスについて、高い検知感度を有する半導体ガスセンサの開発を目指し、それを達成するための高次構造制御の設計因子を確立した。具体的には、(1)増感剤を分散担持した高次構造体の調製では、逆ミセル法を用いて10nmのSnO_2上に数nmのPd0粒子を担持することに成功し、これまでと比べ10分の1以下の担持量で高い感度を示すことを明らかにした。また、実用的な担持法として表面固定化法を用いてゾル状態でPdナノ粒子を担持できることを見出した。さらに、SnO_2のクラスター化においては、水熱処理条件を制御することで、20-60nmの範囲でクラスターゾルを作製できること、クラスター径を大きくすると分子径が大きなトルエンにも高感度になることなどを明らかにした。また、これら構造制御の設計概念をWO_3やTiO_2のセンサにも適用した。(2)高次構造の評価では、センサ感度の向上のためには5〜10nmのメソポアと20nm以上のマクロポアの両方が重要であることを明らかにした。(3)新しいセンサ評価法では、高速の応答・回復を評価可能な新しい測定システムを設計・作製し、これまで応答速度が遅いとされていた半導体ガスセンサは水素やCOに対し0.5秒以内でほぼセンサ応答が平衡に達していることを明らかにした。さらに、高次構造制御したセンサはさらに速い応答が得られ、ガス拡散が速やかであることを確認した。さらに、WO_3センサについても応答速度を評価し、ガス吸着による応答は反応による応答より著しく緩やかであることを明らかにした。(4)不純物をドープしたSnO_2ゾルの調製では、Feドープによる高感度化について検討を行い、ドナー密度によっては深い空乏状態が起こるという最近提案した理論を裏付ける結果が得られた。
すべて 2008 2007 2006 その他
すべて 雑誌論文 (28件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (44件) 図書 (2件)
Sensors and Actuators B 128
ページ: 566-573
Journal of The Electrochemical Society 155
ページ: J85-J92
ページ: J93-J98
Chemical Sensors 24
ページ: 22-24
Journal of The Electrochemical Society 155(4)
ページ: 85-92
ページ: 93-98
Chemical Sensors 24, A
Material Integration 21(05-06)
ページ: 13-18
Korean Journal of Materials Research 17
ページ: 437-441
Thin Solid Films 515
ページ: 8302-8309
Chemical Sensors 23(Supplement B)
ページ: 4-9
ページ: 7-9
Proc.of the 9th Cross Straits Symposium on Materials, Energy and Environmental Engineering
ページ: 86-87
Korean Journal of Materials Research 17(8)
Chemical Sensors 23, B
ページ: 4-6
Proc. of the 9th. Cross Straits Symposium on Materials, Energy and Environmental Engineering
ページ: 86-88
"Science and Technology of Chemiresistor Gas Sensors" edited(D. K. Aswal and S. K. Gupta)(Nova Science Publishers, Inc.(New York))
ページ: 1-31
Chemical Sensors 22(Supplement A)
Chemical Sensors 22(Supplement B)
ページ: 145-147
ページ: 148-150
Proc.The 4th AIST International Workshop on Chemical Sensors
ページ: 43-51
Chemical Sensors 22, A
Chemical Sensors 22, B
Proc. The 4th MST International Workshop on Chemical Sensors