• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2006 年度 実績報告書

電気化学的析出プロセスのその場元素モニタリングの新しい方法

研究課題

研究課題/領域番号 18350108
研究機関京都大学

研究代表者

作花 哲夫  京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (10196206)

研究分担者 中嶋 隆  京都大学, エネルギー理工学研究所, 助教授 (50281639)
尾形 幸生  京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (30152375)
キーワード表面元素分析 / その場分析 / 液相レーザーアブレーション / 電析皮膜
研究概要

液体に浸漬された電極などの固体表面をパルスレーザーアブレーションし,プルームの発光スペクトルを測定すると,液相中にある固体表面のその場元素分析が可能である。これまでに150ns程度の長いナノ秒パルスを用いると明瞭な線スペクトルが得られることを見出している。本研究では,電析皮膜の元素分析への応用に関してその利点と欠点を明らかにした。試料を純水中に置き,パルス幅150ns,エネルギーは1.7mJのNd:YAGレーザーパルスを照射し,プルームの発光スペクトルを得た。白金に電析した厚さ164nmの銅皮膜を試料とし,レーザーの照射位置を変えることなく,同一の照射位置を続けて照射すると,第1発目のパルス照射では銅原子のスペクトルのみが観測され,パルス照射を繰り返すと白金のスペクトルが現れた。この試料の場合は13回のパルス照射で銅原子のスペクトルが消失し,白金原子のスペクトルのみとなった。銅皮膜の厚さから単純に計算すると13nm/pulseで損傷が進行したことになる。この結果は,気相中でパルスレーザー照射による表面損傷を最小にする研究で得られている結果に比べ,若干大きい程度である。破壊の程度が最小になるようにパラメータを最適化すると,さらに非破壊的な分析が可能であることが期待される。次に,種々の厚さの同皮膜を電析させた試料を0.01M硫酸銅水溶液中で測定した。無垢の白金板でも銅のスペクトルが見られたが,これは水溶液中の銅が寄与していることを示している。7nmの厚さの銅電析皮膜では無垢の白金板と変わらない強度の銅スペクトルしか得られなかったが,27nmの厚さではピークの強度が著しく増大し,表面からアブレーションされた銅が測定されることがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Quasi Non-Destructive Elemental Analysis of Solid Surface in Liquid by Long-Pulse Laser Ablation Plume Spectroscopy2007

    • 著者名/発表者名
      Tetsuo Sakka
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 36・4

      ページ: 508-509

  • [雑誌論文] Laser ablation plume spectroscopy for elemental analysis of a solid surface in liquid2006

    • 著者名/発表者名
      Hisayuki Oguchi
    • 雑誌名

      Proceedings of LAMP2006, The 4th International Congress on Laser Advanced Materials Processing, #06-134 (2006) 4

      ページ: #06-134

URL: 

公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi