研究課題/領域番号 |
18360016
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
我妻 和明 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30158597)
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研究分担者 |
朴 賢國 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50361176)
松田 秀幸 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00181735)
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キーワード | 表面・界面物性 / 品質管理 / 発光分析 / プラズマ / 元素同定 / 組成分析 |
研究概要 |
グロー放電プラズマの分光像を直接観察するために、2次元イメージ分光器を用いた測定装置を組み立てた。試料原子はスパッタリングによりグロー放電プラズマに取り込まれ、試料部位の直上にて励起され発光するため、プラズマの二次元分光像は試料表面における元素分布の情報を与える。2次元イメージ分光器とは、光源の空間分布をそのままの形を維持したまま分光し(特定の波長の光のみ選択し)、CCD検出器上にその像を得るものである。通常の分光器ではレンズ系等により光源光を集光するために、光源全体の平均的な発光強度は得られるが、その空間分布を得ることはできない。イメージ分光器は分光計器(株)12580型であり、CCD検出器はPCO Corp. Semicam370KD-H型を用いたプラズマからの発光は、イメージ分光器に取り付けられたテレスコープ光学系によりプラズマからの発光を集光することなく分光素子へと導くことができ、CCD検出器上で2次元像として得られる。同時に、プラズマ発光の時間分解測定を行うため、ICCD検出器付属のEchelle分光システムを購入した。Echelle分光器はAndor/ME5000型であり、ICCD検出器はAndor/iStar DH734型である。この測定装置はプラズマ制御を行う上で、最適動作条件を決めるために使用した。 本年度は、上記の測定装置を用いて装置性能の確認を行うと共に、グロー放電プラズマ、レーザ誘起プラズマ、スパーク放電プラズマ等の励起源を用いて基礎データの収集を行った。レーザ誘起プラズマの解析では、単発のレーザ照射により得られた試料原子の発光強度の空間分布を得ることができ、最適分析部位の決定に極めて有効な情報が得られることが分かった。また、グロー放電プラズマの解析では、試料表面の2次元元素分布が得られることを確認した。
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