研究課題/領域番号 |
18360057
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
原 利昭 新潟大学, 自然科学系, 教授 (50134953)
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研究分担者 |
遠藤 直人 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10251810)
大森 豪 新潟大学, 超域研究機構, 教授 (70283009)
新田 勇 新潟大学, 自然科学系, 教授 (30159082)
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キーワード | 側弯症 / 骨矯正術 / バイオメカニクス / モデルサージェリ / 人工股関節全置換術 / 光造形技術 / FEM解析 / 脊柱再建術 |
研究概要 |
最終年度に当たり、(1)マイクロサージェリーも考慮した側弯症椎骨矯正術検討のための最適モデル作製方法(2)大腿骨頭や椎骨等の骨梁構造試料に圧縮、曲げ、ねじり作用下でのデータに基づいて骨脆弱性判定基準値の提示(3)解析結果が境界条件に左右されるFEM解析に対し、本法によるvalidation結果の提示に関する事、特に、次世代型人工股関節(Bi-Contact型)ステムの髄腔への設置方法による初期固定性の違い、MIS(Minimum Invasive Surgery)でのデバイスやインスツルメンツ設置最適化の提示、および小規模骨欠損や悪性病因等による大規模骨欠損部の周辺骨構造に及ぼす力学的影響の明示と欠損部補填方法の考察等、に取り組んだ。(1)においては、MRIやCT画像とは異なり、骨の欠落部や椎骨融合部の部の詳細な形状、椎骨のねじれ変形や側面凹凸状況等が詳細に確認できた。次いで、肋骨付椎骨システムのモデルを患者のそれと1:1対応とすること、椎骨を含む胸郭構造全体モデルが矯正プラン構築に効果的であること、患者や家族への説明が極めて明確になることには医師にとって理解しやすく、画像データより極めて有利であることを明示した。脊椎全摘術でのモデルサージェリに適用し、脊柱再建術を極めて正確且つ短時間に終えることが可能となった。(3)では、実際の置換術対象患者の大腿骨形状および骨質は千差万別で尽く異なるため、両方を考慮したステム設置に関わるレジストレーション法を開発し、埋埴固定ステムの初期固定性をFEM解析した。セメントレスTHAを対象とした場合、変形性股関節症患者(OA;高骨密度)群及び大腿骨頚部骨折患者(OP;低骨密度)群での術後早期の患者別初期固定性・応力状態の推定が可能、同時に、骨のリモデリング挙動すなわち近位骨吸収や遠位骨肥大も予測可能であり,次世代人工関節の開発ステムの設計に応用可能である事を明示した。なお、RPモデルにより解析での最適な境界条件の決定、確認を行った。(2)に関して、RP適用骨梁モデルにせん断荷重が作用する場合等実験力学的結果を明示した。
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