• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2008 年度 実績報告書

微視損傷機構解明・結晶方位測定による高リサイクル性・耐損傷性ナノ結晶材の創製

研究課題

研究課題/領域番号 18360060
研究機関広島大学

研究代表者

菅田 淳  広島大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60162913)

研究分担者 加藤 昌彦  広島大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70274115)
曙 紘之  広島大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50447215)
キーワードナノ結晶材料 / 微視的観察 / 結晶方位解析 / 損傷機構同定 / 疲労き裂発生 / 微小疲労き裂進展 / 寿命評価 / リサイクル性
研究概要

高リサイクル性を持つ絶縁皮膜層を有する軟磁性粉末冶金合金について,昨年度に引き続き樹脂の添加を行わず高圧縮成形圧によって密度を高めた素材について,平面曲げ疲労試験を行い,表面微小き裂の発生および進展挙動を検討し,以下のことを明らかにした.
(1)疲労き裂の発生起点は粉末粒界から生じる場合と表面に存在する介在物が抜け落ちた空孔から発生する場合が認められた.高密度になると,成形時に粉末粒間の密着度が増すため空孔が存在する確率が減少し,き裂が空孔起点で発生する割合が少なくなり,空孔が疲労強度特性におよぼす影響は小さくなる.
(2)高分解電子顕微鏡による破面観察から,絶縁被覆層が成形過程で破壊することはなく,成形後も十分な絶縁を有しているとともに,純鉄同士の結合力はほとんど無く,粉末のかみ合わせにより強度が上昇していることが明らかとなった.
(3)介在物ならびに空孔の面積分布を極値統計学的手法により処理することで,成形圧の違いによる欠陥起点面積分布の統計量の差異を考慮することで,成形圧の疲労強度に及ぼす影響を定量的に評価することができた.
(4)軟磁性粉末材料には,その成形法から多数の欠陥が内在しており,疲労き裂は複数の欠陥を基点として発生・合体を繰り返して進展することが明らかとなった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 中高温下におけるP/Mアルミニウム合金のき裂発生および初期き裂進展挙動2008

    • 著者名/発表者名
      菅田淳, 加藤昌彦, 曙紘之
    • 雑誌名

      日本材料学会第57期学術講演論文集 No. 57-1

      ページ: 139-140

  • [雑誌論文] 絶縁被膜層を有する軟磁性粉末冶金合金の疲労特性2008

    • 著者名/発表者名
      菅田淳, 加藤昌彦, 曙紘之
    • 雑誌名

      日本材料学会第57期学術講演論文集 No. 57-1

      ページ: 149-150

  • [学会発表] α黄銅の疲労き裂進展挙動のAFMによる微視的その場観察および内部き裂進展様相2009

    • 著者名/発表者名
      東方田康裕
    • 学会等名
      日本機械学会中国四国支部第47期総会講演会
    • 発表場所
      山口大学
    • 年月日
      2009-03-06

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi