研究概要 |
平成18年度は,分担して以下の研究を実施した. 乾:点群やデクセル,ボクセルモデルからのフィーチャ抽出と,ミンコウスキ変換された形状やガウスマップからのフィーチャ抽出を行った.ミンコウスキ変換やガウスマップの生成では,点群やデクセルなどの離散的な形状表現を用いることが一般的である.そこで,これらの離散的な形状表現から,工程設計に有用なフィーチャを抽出するための基本技術を開発した.この作業と並行して,抽出すべき特徴的な形状の整理を行った.さらに抽出されたフィーチャを利用して,金型において加工が困難な部分形状を調べ工程設計者に表示するシステムと,傾斜加工における最適な工具姿勢を自動決定するシステムの開発を行った. 森重:5軸加工を例に,加工の進行にともなう工作物の形状変化を,工具経路や加工姿勢,そしてシャンクやホルダー決定にどのように反映させるべきか検討を進めた.また,5軸加工の工程設計自動化を実現する際に有用な特徴的な形状の整理を行った. 金子:多面体表現に基づくフィーチャ技術では,膨大なポリゴン数に耐えられる高速アルゴリズムの開発が鍵になる.高速化の手法として,レンダリング・ハードウェア(GPU)の活用をしたアルゴリズムの開発と,それに基づく5軸加工のための工具経路生成プログラムの開発をおこなった. これらの研究では,アルゴリズムやソフトウェアの開発が主な作業となるが,作成したプログラムの検証のために3次元モデリングマシンの利用が欠かせない.モデリングマシンは,当初平成19年度に購入を予定していたが,研究をできるだけ迅速に進めるために,平成18年度にモデリングマシンを前倒して購入した.
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