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2006 年度 実績報告書

ゲル・固体界面の微細周期構造による乾湿摩擦の制御と福祉関連機器表面材料への適用

研究課題

研究課題/領域番号 18360070
研究機関首都大学東京

研究代表者

諸貫 信行  首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (90166463)

研究分担者 角田 陽  首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授B (60224359)
金子 新  首都大学東京, システムデザイン研究科, 研究員 (30347273)
キーワード微細周期構造 / 摩擦 / 動圧効果 / ストライベック曲線 / 転倒事故 / 弾性体
研究概要

表面に微細構造を設けることで乾湿によらず安定した摩擦を得ることが考えられ,例えばロボットグリッパの性能向上,あるいは浴室における転倒事故を防ぐための床の実現が期待できる.本研究では,乾湿環境下での安定した摩擦を得るためのゲル材料あるいは床表面の設計・製造技術の確立を目的に,下記の研究を進めた.
(1)弾性流体潤滑(EHL)モデルに基づいた動圧効果の解析と設計指針
矩形断面状の微細構造を設けた床(剛体)と弾性体(足モデル)の間に水を挟んで相対運動を行った場合の動圧効果を有限要素解析によって調べ,構造の寸法仕様が動圧効果に及ぼす影響を明らかにした.その結果,適切な設計によって動圧効果を抑制し,より滑りにくい床が得られることが分かった.弾性体の粘弾性特性の考慮や,設計の一般化が今後の課題として残っている.
(2)実験装置の試作と床材の影響評価
直線運動の組合せにより,滑り運動に同期して押付け圧を変化させたときの法線力と摩擦力を測定できるような装置を開発した.面圧と滑り速度は人の歩行と同等にした.不飽和ポリエステルとシリコーンゴムの組合せに対し,乾湿両方の環境で実験を行い,摩擦係数の速度依存性(ストライベック曲線)までを求めた.適切な構造設計(ピッチ0.1-0.3mm程度,深さ50-100μm程度)により,滑り速度が速いなど,より厳しい条件でも滑りにくい表面が得られることを検証した.多様な設計に対する効果の検証が今後の課題として残った.
(3)ゲル材に構造を設けた場合の評価
シリコーンゴム側に矩形構造を設け,平滑面との間の摩擦も評価した.やはり,適切な構造を設けることで乾湿どちらの場合にも摩擦特性が改善できることが分かった.ただし,寸法の適正化についてはさらに検討が必要である.
以上,床側,ゲル側の両方の構造について寸法形状設計の概略指針が得られたものの,設計の一般化とリソグラフィなどを含めた製作法の検討が引続き必要であることがわかった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 床材の摩擦特性評価法と表面微細形状の影響2007

    • 著者名/発表者名
      梶田大毅, 諸貫信行, 岩井 満, 鈴木弥志雄
    • 雑誌名

      精密工学会春季大会講演論文集

      ページ: 267-268

  • [雑誌論文] 表面微細構造による床材の摩擦特性改善2007

    • 著者名/発表者名
      諸貫信行, 梶田大毅, 金子 新
    • 雑誌名

      日本機械学会第6回生産加工・工作機械部門講演会講演論文集

      ページ: 267-268

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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