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2007 年度 実績報告書

ゲル・固体界面の微細周期構造による乾湿摩擦の制御と福祉関連機器への適用

研究課題

研究課題/領域番号 18360070
研究機関首都大学東京

研究代表者

諸貫 信行  首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (90166463)

研究分担者 角田 陽  首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (60224359)
金子 新  首都大学東京, システムデザイン研究科, 助教 (30347273)
キーワード微細周期構造 / 摩擦 / 動圧効果 / ストライベック曲線 / 転倒事故 / 弾性体
研究概要

表面に微細構造を設けることで乾湿によらず安定した摩擦を得ることが考えられ,浴室での転倒事故を防ぐための床や,快適な福祉機器ハンドルなどの実現が期待できる.本研究では,乾湿環境下での安定した摩擦を得るためのゲル材料あるいは床表面の設計・製造技術の確立を目的に,下記の研究を進めた.
(1)設計論の検討(水/油を介在させた場合)
昨年実施した実験では介在物を水だけとしたが,今年度は油を介在させた場合の実験も行い,これらの結果に基づく設計論を検討した.ラインアンドスペース状の凹凸構造を種々変えながら水/油の排出性を高め,摩擦特性を改善できることがわかったが,水と油では適切な条件が異なることがわかった.介在物の排出性を高めることの有効性は容易に推察できるが,油の場合は凹凸構造エッジ部のスクレーパ的な効果が有効であることがわかった.
(2)複周期構造の検討
摩擦・付着力で興味深い特性を持つヤモリの指は,長い周期構造に短い周期構造が重畳した形になっており,機能的合理性があるとみられる.これを模擬し,一様なラインアンドスペース構造ではなく,長い周期の構造上に周期の短い構造を重畳させた構造で更なる性能の向上が試みた.
(3)ナノ構造製作と転写特性の評価
上記の短周期構造製作のため,直径300nmのシリカ微粒子を自己整列させ,これをマスクとしたナノ構造を型とした転写特性の評価を行った.基礎実験として,PMMAへの形状転写が行えることを確認した.
以上,摩擦特性改善の方向性は明らかとなったが,複周期構造の設計指針に関する検討と福祉関連機器への適用を引き続き検討する必要がある.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] ナノ・マイクロ形状創成技術と表面機能2007

    • 著者名/発表者名
      諸貫 信行
    • 雑誌名

      機械の研究 59-11

      ページ: 1133-1138

  • [学会発表] 弾性体表面に設けた微細構造による乾湿摩擦の改善2007

    • 著者名/発表者名
      諸貫信行, 金子新
    • 学会等名
      精密工学会秋季大会
    • 発表場所
      旭川
    • 年月日
      2007-09-13
  • [学会発表] Micro-structure design of the floor to prevent slip2007

    • 著者名/発表者名
      N. Moronuki, D. Kajita, A. Kaneko
    • 学会等名
      Proc. 7th euspen
    • 発表場所
      ドイツ・ブレーメン
    • 年月日
      2007-05-23
  • [図書] 微細加工と表面機能2007

    • 著者名/発表者名
      諸貫信行 編修
    • 総ページ数
      300
    • 出版者
      リアライズAT

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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