研究概要 |
本研究は, 自己保存性が成立する粗面乱流境界層の壁面抵抗に対する粗さの効果および普遍法則(壁法則)の再吟味に着目して調査を行った.粗面壁に作用する壁面抵抗(摩擦抵抗と圧力抵抗の和)に対して, 粗さ要素により生じる圧力抵抗がその約95%を占める.壁面抵抗の作用点位置を原点とした高さ方向距離を用いて壁法則の検討を行ったところ, 滑面乱流境界層と同様な傾きをもつ対数速度分布となることを実験的に確認した.壁面抵抗の作用点位置は, 第1 近似的に摩擦速度で無次元化されたレイノルズせん断応力分布を粗さ要素間溝部内で積分して得られる積分長さに等しい.さらに, 粗さ要素間溝内部における平均速度分布の解析解から壁面抵抗の作用点位置と粗さ密度の関係式を導出した
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