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2006 年度 実績報告書

並列細管熱輸送デバイスの熱輸送特性とそのメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 18360099
研究機関東京農工大学

研究代表者

望月 貞成  東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (10013715)

研究分担者 村田 章  東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (60239522)
キーワード伝熱 / 沸騰 / 熱輸送促進 / 相変化 / ヒートパイプ / 流れの可視化 / 混相流
研究概要

本研究は,これまでに知られているどの熱輸送デバイスに比べても格段に優れた性能を発揮できる可能性を有する並列細管型熱輸送デバイスについて,基本性能の全体像を明らかにし,その熱輸送機構を解明することを目的とする.
伝熱実験では先ず,加熱・冷却部ヘッダ間を一列の細管6本で接続した銅製2次元テストセクションを用いた.作動流体はR-134aであり,ヘッダ間温度差,テストセクション傾斜角度を変化させ実験を行った.テストセクション面に平行な水平軸回りに傾けると熱輸送性能はヘッダ間温度差の増加に対しすぐに飽和傾向を示し,細管外壁の温度は減少傾向を示した.つまり傾斜により加熱部からの上昇流が抑制された.また,直径6.5mmと3.5mmの2本の異径管だけでヘッダ間を接続した場合についても伝熱実験を行い,沸騰駆動流による熱輸送が起こることを確認した.
可視化実験では,先ず,ガラス製テストセクション(内直径2.4mm,細管本数3本)を用い,高速度ビデオで撮影を行った.作動流体は水またはエタノールである.テストセクション面に平行な水平軸周りに傾斜させると沸騰による上昇流が弱まり,熱輸送量が減少する様子が確認された.また,R-134aを作動流体として用いるために,真鍮板に一辺2mmの溝(長さ100mm)を3本切り,石英ガラスで蓋をした耐圧性の高いテストセクションを製作し,可視化実験を行った.細管が3本の場合には,作動流体が上昇する管の本数が1本と2本の2つの場合が発生することがこれまでの伝熱実験で観測されている.新たに開発した画像処理システムを用いて可視化画像を解析することで,この2つの場合の上昇流・下降流の時間的な変化が捉えられるようになりつつある.
本現象の把握,メカニズムの解明,さらに物理モデルの構築には,本現象の詳細な観察と様々な統計処理が必要であるので,現在この画像処理解析に注力している.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Quantitative Description of the Inner Flow Behavior of Two-Phase Heat Transport Device Using Image Sequence Processing2007

    • 著者名/発表者名
      J.Hemrle, T.Onishi, S.mochizuki, A.Murata
    • 雑誌名

      The 6th Pacific Symposium on Flow Visualization and Image Processing, 16-19 May 2007, Hawaii, USA

      ページ: 1-6

  • [雑誌論文] 相変化を伴う二本の並行細管よりなる熱輸送デバイス(Part II)2007

    • 著者名/発表者名
      A.Cirtog, 望月 貞成, 村田 章, J.Hemrle
    • 雑誌名

      第44回 日本伝熱シンポジウム講演論文集 Vol. II

      ページ: B159

  • [雑誌論文] Heat Transport Device with Boiling-Driven Recirculating Flow2006

    • 著者名/発表者名
      Cirtog, A., Mochizuki, S., Murata, A., Ionel, I.
    • 雑誌名

      CD-ROM Proc. of the 17th Int. Symp. on Transport Phemom., ISTP-17, Toyama, Sept. 4-8, 2006, 3-E-I-2

      ページ: 1-5

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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