研究課題/領域番号 |
18360108
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研究機関 | 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
石川 毅彦 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助教授 (00371138)
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研究分担者 |
依田 眞一 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 教授 (00344276)
正木 匡彦 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助手 (00360719)
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キーワード | 高温融体 / 無容器処理 / 密度 / 表面張力 / 粘性係数 / 電気伝導率 / 定圧比熱 |
研究概要 |
本研究は、代表研究者らが独自に開発を進めてきた静電浮遊法による高温材料融体の熱物性計測システムを発展させ、浮遊液滴を用いて高温融体の密度・表面張力・粘性係数に加えて電気伝導率、定圧比熱及び熱伝導率測定を計測するシステムを構築するものである。 平成18年度は、最も密度の大きい金属元素であるオスミウムの熱物性計測を行った。融点における密度として1.91×10^4kg/m^3、表面張力として2.48N/m、粘性係数4.2mPa.sを得た。 電気伝導率測定のために、回転磁場印加機構の高精度化を行うとともに、試料サイズと付加トルクとの関係を理論的、実験的に検証し、付加トルクが試料径の5乗に比例することを確認した。また、加熱レーザー光が試料に与えるトルクを除去する方法を構築し、高温固体ジルコニウムの電気抵抗率(電気伝導率の逆数)を測定した。液体状態になると試料の回転数計測が困難となるため、液体状態の電気伝導測定が実施できていない。この点は平成19年度に改善を試みる予定である。 また、粘性係数測定における外場の影響を評価するため、試料サイズを変えた測定を実施した。その結果、試料の浮遊に必要な電場が粘性係数の算出に必要な振動減衰係数に影響を与えていることを明らかとし、影響が測定に問題ない試料サイズを特定した。 更に、定圧比熱測定のために必要となる分光光度計の調査を行った。この結果に基づき平成19年度に分光計の設置を行い、半球放射率及び定圧比熱の測定実験を実施する予定である。
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