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2006 年度 実績報告書

同期回転型振動発電機の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18360118
研究機関東京大学

研究代表者

保坂 寛  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (50292892)

キーワード機械力学・制御 / 発電機 / 人体振動 / 機械振動 / 同期回転 / オイラー方程式
研究概要

人の日常動作により,ロータを3次元回転させる高効率な発電機を製作し,理論と実験により以下を確認した.
1.理論解析
(1)ロータの運動解析:ロータの自転,歳差運動,発電機の揺動,電磁ダンピングを考慮した運動方程式を導出した.電磁誘導効率と安定回転条件とから,発電量最大となる電磁ダンピングを求めた.
(2)磁気回路の設計:3次元運動するロータに適した磁石,コイル配置を明らかにした.コイルはロータの歳差運動面に固定し,永久磁石は磁極数を2,6,10・・としてロータ上に固定する配置を考案した.
2.実験装置の製作
(1)発電機:リング状トラックの上をロータが3次元に転がり運動する発電機を製作した.トラックの摺動部にはポリアセタールを,転がり部にはアクリルを用い,軸との摩擦係数をかえた.製造の容易さからロータ上の永久磁石数は6とした.
(2)振動入力装置:安定な振動変位を発生する装置を製作した.まず,模型用モータと3節リンクによる簡便な機構を製作し,ついで,市販の回転ステージを速度・位置制御する精密な機構を製作した.
3.実験による理論の検証
(1)ロータ運動解析の検証:安定回転限界を与える電磁ダンピングを測定した.コイルに種々の外部抵抗を接続して,安定限界の入力振幅を測定した.実験値,計算値とも,抵抗が大きいほど振幅が大きくなり,両者は定性的に一致した.
(2)発電量の測定:人体運動による発電量を測定した.入力振動2Hz,振幅30度において,1.1W発電した.従来の腕時計用発電機に比べ,出力で10万倍,体積効率で300倍である.
4.当初計画との関係
当初は2次元回転型を製作し,それを改良して3次元型を製作する予定であったが,3次元型の目処が年度当初に立ったので,2次元型は扱わなかった.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Technology of Electric Power Generators using Mechanical Vibration for Wearable Information Equipment2007

    • 著者名/発表者名
      Hiroshi HOSAKA
    • 雑誌名

      IEEJ Transactions on Electrical and Electric Engineering 2・1

      ページ: 49-54

  • [雑誌論文] 人体振動を用いたジャイロ型発電機の研究2007

    • 著者名/発表者名
      石井 智裕
    • 雑誌名

      2007年度精密工学会春季大会 (CD-ROM)

  • [雑誌論文] ウェアラブル情報機器のための振動発電技術2006

    • 著者名/発表者名
      保坂 寛
    • 雑誌名

      電気学会誌 126・4

      ページ: 225-230

  • [雑誌論文] 移動体振動を用いるユビキタス発電機2006

    • 著者名/発表者名
      後藤 裕治
    • 雑誌名

      第24回日本ロボット学会学術講演会 (CD-ROM)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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