研究課題
本研究は、多数のセンサやアクチュエータを空間に配置することで実現されるインテリジェント・スペースと移動ロボットとの協調に関するものである。本年度は、空間内に埋め込まれた知的センサが獲得する空間全体の大まかな情報(大域的情報)と移動ロボットが獲得する注視領域の詳細な情報(局所的情報)の統合を実現するための基本機能に関し、知能化空間および移動ロボットのそれぞれについて研究を行った。・知能化空間基盤フレームワークの提案と構築インテリジェント・スペースでは、空間に埋め込まれたセンサが互いに情報をやり取りすることによって空間全体の事象を認識し、その情報に基づいてアクチュエータがユーザに対して様々なサービスを提供する。このようなシステムを実現するためには、分散デバイスの密な連携を可能とするフレームワークが必要となる。我々は、それぞれのセンサ・ノードで得られた情報を効率的に統合することができ、さらに柔軟性、拡張性をもつシステム構築が可能な階層構造を提案した。また、このフレームワークに基づいてシステムを構築し、その有効性を示した。・人間共存環境下における移動ロボットナビゲーションシステムの構築インテリジェント・スペースによって得られた環境地図および人間とロボットの位置情報に基づいた移動ロボットナビゲーションシステムを構築した。環境地図を利用した大域的な経路計画に加え、人間トラッキングから人間の移動経路を予測し、その結果を局所的な障害物回避手法と組み合わせることで、人間の行動を妨げることなく、かつ効率的な移動ロボットナビゲーションを実現した。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (3件)
International Journal of Control, Automation, and Systems 4・2
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