研究課題
本研究は、多数のセンサやアクチュエータを空間に配置することで実現されるインテリジェント・スペースと移動ロボットとの協調に関するものである。本年度は、より精緻な観測を実現するため、分散配置されたセンサに加え移動ロボット上のセンサを用いることを提案し、両者の情報を効率的に統合する手法と、それらを利用した移動ロボットナビゲーション法に関して研究を行った。・環境に分散配置されたセンサと移動ロボットに搭載されたセンサの情報統合従来までのインテリジェント・スペースによる観測情報に加え移動ロボットの観測情報を利用することで、人間とロボットのトラッキング及び環境地図の構築を精度良く行えることを示した。しかしながら、この統合においては測定値の間に相関関係が生じるため、計算量・通信量の増大に対処する必要がある。そこでCovariance Intersectionによる統合を行い、相関の問題が解決できることを示した。また、相関の影響を削減するためのいくつかのヒューリスティックな手法を提案した。さらに、パーティクルフィルタを用いて移動ロボットモデルを獲得するとともにそれに基づく統合手法を提案し、ロバスト性の向上と適用範囲の拡張を実現した。・人間観測に基づく移動ロボットナビゲーションインテリジェント・スペースによる人間の歩行経路の観測から環境の主要経路を獲得する手法を提案した。さらに、インテリジェント・スペースによる移動ロボット支援システムを構築し、環境側から提供される主要経路情報及び位置情報と、移動ロボットが獲得する周囲の障害物の情報を統合することで、人間の生活環境において移動ロボットが効率的かつ自然な移動を実現できることを示した。
すべて 2008 2007
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (26件)
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