研究課題
金属/微小空隙/半導体構造の交流電子応答を測定することにより、空隙中の生体のエネルギー準位などの物性を分析する方法を開拓する目的に対して、金/空隙/シリコン構造センシングデバイスを製作し、センシングデバイスの空隙に超純水、デオキシリボ核酸溶液を導入することにより、超純水、デオキシリボ核酸溶液を静電容量-電圧特性の変化として検出できることを明らかにしている。金/空隙/シリコン構造センシングデバイスとしては、化学洗浄した石英板に金属および端子電極として金を蒸着し、化学洗浄したn型シリコンウェハ裏面に端子電極としてアルミニウムを蒸着し、金薄膜を形成した石英板とシリコンウェハ表面をスペーサ絶縁膜を介して貼り合わせることにより金/空隙/n型シリコン/アルミニウム構造を製作している。センシングデバイスの空隙長は、空気中で静電容量-電圧特性を測定して蓄積容量値から計算し、空隙が形成されていることを確認している。センシングデバイスの空隙に超純水を滴下し、静電容量-電圧特性を測定することにより、水の誘電率が空気より高いことによる蓄積容量の増加を検出している。また、静電容量-電圧特性においてトラップによるヒステリシスを観測している。さらに、センシングデバイスの空隙にデオキシリボ核酸溶液を滴下し、静電容量-電圧特性を測定することにより、溶液中のデオキシリボ核酸の電荷を反映して静電容量-電圧特性が超純水を滴下した特性より負電圧方向に移動することを検出している。
すべて 2006
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