研究課題/領域番号 |
18360148
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森田 瑞穂 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50157905)
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研究分担者 |
福井 希一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00311770)
有馬 健太 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10324807)
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キーワード | シリコン / シリコン酸化膜 / 微小空隙 / 電子応答 / センシングデバイス |
研究概要 |
金属/微小空隙/半導体構造の交流電子応答を測定することにより、空隙中の生体のエネルギー準位などの物性を分析する方法を開拓する目的に対して、センシング表面がシリコンあるいはシリコン酸化膜のセンシングデバイスを製作し、センシングデバイスの空隙に、超純水、酢酸溶液、あるいはデオキシリボ核酸溶液を導入することにより、静電容量-電圧特性の変化として検出できることを実証している。金/空隙/n型シリコン/アルミニウム構造のセンシングデバイスの空隙にデオキシリボ核酸溶液を導入し、静電容量-電圧特性を測定することにより、電子トラップによるヒステリシスおよび負電荷によるフラットバンド電圧シフトを観測している。さらに、デオキシリボ核酸溶液の濃度が高くなると、正電圧方向掃引のフラットバンド電圧が正電圧方向へシフトシフトすることを見いだし、デオキシリボ核酸の濃度を測定できることを明らかにしている。アルミニウム/シリコン酸化膜/空隙/シリコン酸化膜/n型シリコン/アルミニウム構造のセンシングデバイスの空隙に超純水、酢酸溶液、あるいはデオキシリボ核酸溶液を導入し、静電容量-電圧特性を測定することにより、可動イオン電荷によるヒステリシスを観測している。さらに、酢酸溶液の濃度が高くなると、正電圧方向掃引の静電容量-電圧特性のフラットバンド電圧が負電圧方向にシフトすることを見いだし、酢酸の濃度を測定できることを明らかにしている。また、種類が異なるデオキシリボ核酸の溶液を空隙に導入すると、正電圧方向掃引のフラットバンド電圧が異なることを見いだし、デオキシリボ核酸を検出できることを明らかにしている。
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