研究課題/領域番号 |
18360167
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
青木 徹 静岡大学, 電子工学研究所, 助教授 (10283350)
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研究分担者 |
根尾 陽一郎 静岡大学, 電子工学研究所, 助手 (50312674)
三村 秀典 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (90144055)
大橋 剛介 静岡大学, 工学部, 助教授 (80293603)
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キーワード | X線 / CT / 材料識別 / フォトンカウンティング / エネルギー弁別 / 連続処理 / アルゴリズム / 画像再構成 |
研究概要 |
エネルギー弁別をすることができ、かつ通常のX線管線源を用いることのできる、フォトンカウンティング型X線イメージングデバイス(本研究グループで以前に開発したデバイス)を用いて、1.材料識別、すなわち原子番号の分離をすることができ、2.バッチ処理でない連続処理型のX線CTを目指して研究を行った。 本研究では、既開発のイメージングデバイスを使用してX線CTシステム光学系を構築した。市販のマイクロフォーカスX線源を白色X線源として、イメージングデバイスは前述の既開発品を利用、XYZθ自動ステージとともに鉛製の大型放射線防御箱内に設置、導入したコンピュータと接続し測定系を構築した。この際、将来的な連続処理を目指し、導入したラインセンサーおよび画像検出器も同時に設置した。計測制御、データー取得、画像再構成のいずれにおいても導入したコンピュータ群でソフトウェアを研究開発した。 材料識別については、まず、第一段階として物質のK殻吸収端を利用した原子番号識別を試み、比較的大きな原子番号を持つ材料の識別分離に成功した。これは、使用したデバイスが低エネルギーでの利用が難しいためである。次年度以降新しく提案したアルゴリズムを用いてK殻吸収端を使用しない手法で低エネルギー側への拡張を図りたい。 一方で連続処理に関しては、将来的な固定型CTシステムのための原理的検証として、低ステップ型CTシステムと新画像再構成アルゴリズムの構築を図った。現時点で固定型を視野に入れることのできるステップ数まで減少した場合でも有用な画像再構成ができることを確認しており、次年度以降の固定型実験に対して十分な成果を得た。なお、これらのソフトウェアについても一切を導入したコンピュータ群で研究開発した。
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