研究課題/領域番号 |
18360184
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
井上 高宏 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (70093987)
|
研究分担者 |
松島 章 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 教授 (70157303)
常田 明夫 熊本大学, 大学院自然科学研究科, 助教授 (40274493)
江口 啓 静岡大学, 教育学部, 助教授 (00321521)
|
キーワード | RFID / ICタグ / ゴマ粒チップ / 生体情報計測 |
研究概要 |
1.0.35μmCMOSプロセスを用いて心拍パルス抽出ICを開発し、そのICチップと計装アンプ付き心電センサーを用いて、実際のヒトならびにマウスからの心電信号から心拍パルス抽出実験を行った。その実験によって、心電センサーの計装アンプには60〜80dBの利得が必要なこと、また開発した心拍パルス抽出ICによって心拍パルスをパルス位置パルス幅アナログ変調信号として出力できることを確認できた。このICは電源電圧2.7〜3Vで動作でき、平均消費電力は約600μWである。 2.複数のICタグと1個のリーダーとの間の伝送信号の輻輳の解決策として、リーダーからのIDコード信号を受信して、そのIDコードを有するタグのみがスリープモードから覚醒する方式を採用した。この回路システムに関し、RF信号受信用低雑音アンプと周波数電圧変換用PLL回路、クロック再生回路、それにIDコード照合回路の回路設計を行い、SPICEシミュレーションでそれらの動作を確かめた。 3.ダイオードPTAT温度センサー回路とその出力用のPWM変調回路について回路設計と回路解析を行い、その動作をSPICEシミュレーションで確認し、+2.6mV/℃程度の温度感度が得られることを明らかにした。 4.電磁誘導によるワイヤレス給電用のダイオードチャージポンプ型低リプルAC-DC変換回路とその実験評価用実装基板の試作を行い、約50MHzまで正常に低リプルAC-DC変換できることを実験で確認した。また、完全IC化用としてダイオードの代わりにクロスカップル構成のn MOSFET対とp MOSFET対とを用いた新しいAC-DC変換回路を設計し、SPICEシミュレーションおよび実験により、85%以上の高い電力変換効率が得られることを明らかにした。
|