研究課題/領域番号 |
18360184
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
井上 高宏 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (70093987)
|
研究分担者 |
松島 章 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (70157303)
常田 明夫 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (40274493)
江口 啓 静岡大学, 教育学部, 准教授 (00321521)
|
キーワード | RFID / ICタグ / ゴマ粒チップ / 生体情報計測 |
研究概要 |
心拍、呼吸、体温計測機能を有するRFID能動タグ回路について、前年度試作したベルト実装型スマートRFIDタグについて、タグとリーダー間を微弱無線の303MHzで交信させ、性能評価実験を行った。これにより、IDコード照合用の2値パルス幅シフトキーイング(BPWSK)変調と、生体信号用のパルス位置/パルス幅変調とが、共に有効であることを確認できた。また、TSMCの0.25μmCMOSプロセスで試作した5mm角試作チップの正常動作を確認できた。加えて、今年度新たに、タグ装着者の個人差に対応できる生体情報計測RFIDタグの実現をめざして、ECGアンプの自動利得調整回路、心拍パルス検出回路の判定レベルの自動追従調整回路を設計した。また、3つ生体情報の同時リアルタイム送信を可能にする符号化回路を設計し、そのICチップの試作と実装基板試作を行った。 RFID能動タグの電源部に関しては、スイッチトキャパシタ技術を用いることにより集積化可能な電源回路を設計し、変換効率、素子のばらつきの影響等の主要な設計条件を理論解析により明らかにした。 無線による電力供給型RFIDタグに関し、実装基板上のスパイラル平面結合コイルのインダクタンス値を計算するための基礎資料として、方形断面導体の高周波インピーダンスの計算手法を開発し、基板より放射される不要電波を除去するための溝形吸収素子の特性を算出した。 また、タグとリーダー間の通信に利用可能な非同期DS/CDMA通信用の負相関スペクトル拡散符号を設計し、これが線形フィードバックシフトレジスタで生成可能であること、および従来符号よりも低いビット誤り率を達成することを明らかにした。
|