研究概要 |
本研究では,研究代表者が有する1,000fpsレベルで動作する高速視覚システム及びその実時間センシング技術に関する研究開発実績を基に,視覚情報,聴覚情報,さらには力覚情報の時間周波数帯域を人間の可聴域(20Hz〜20,000Hz)レベルに合わせ,例えば視覚センサ,聴覚センサのみで力覚情報を実時間で抽出可能とするダイナミック感覚統合理論を構築した。特に接触前後における急激な力学的ダイナミクスの変化に着目し,対象の接触前後における視覚センサ情報,聴覚センサ情報,さらには力覚センサ情報との相補性を解析した上で,視聴力覚統合に基づく実時間力覚センシングアルゴリズムを提案し,その有効性を応用システム上で検証することを目的とした。 平成19年度は,視覚センサ,聴覚センサのみで力覚・振動情報を実時間で抽出可能とするダイナミック感覚統合理論の実現を目指し,以下の研究項目を実施した. 19-a)接触時における視聴力覚センサ情報のダイナミクス解析 (1)接触前/接触中/接触後の異なる力学的ダイナミクス状態の確認 (2)接触を伴う場合における画像・力覚センサ情報の同時計測 (3)接触を伴う撃力発生時における撃力プロファイルテーブルの構築 19-b)接触パラメータ推定のためのダイナミック視聴力覚統合アルゴリズム (1)接触時間,接触位置,平均撃力を求める接触検出アルゴリズムの提案 (2)複数対象毎の撃力情報を分離する撃力分離アルゴリズムの提案 (3)画像または音声のみで推定された撃力値の評価 19-c)ダイナミック視力覚統合に基づく実時間接触力センシングシステム (1)力覚センサテーブルの実時間動作化などの改良 (2)ダイナミック視聴覚統合アルゴリズムの高速化及びシステム実装 (3)システムにおける撃力推定値に対するシステム評価
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