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2006 年度 実績報告書

ひび割れ幅が細かく引張力を分担できる繊維補強モルタルの構造利用のための性能評価

研究課題

研究課題/領域番号 18360208
研究機関岐阜大学

研究代表者

六郷 恵哲  岐阜大学, 工学部, 教授 (40127155)

研究分担者 国枝 稔  名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (60303509)
岩瀬 裕之  岐阜高等工業専門学校, 教授 (20160111)
キーワードコンクリート / 繊維補強モルタル / ひび割れ / 構造利用 / 性能評価
研究概要

(1)HPFRCCの引張試験装置の提案
ひび割れ幅が細かく引張力を分担できる繊維補強モルタル(HPFRCC)を対象として,簡便な引張試験方法を提案するとともに,HPFRCCの引張性能と供試体厚さの影響について検討した。供試体厚さの違いによる引張強度や引張降伏強度の差はほとんど認められなかったが,引張終局ひずみのバラツキは,供試体厚さが大きいほど大きくなることを明らかにした。
(2)HPFRCCの水中環境下での疲労性状
FRP製のプレート型ジベルをずれ止めに用いて,HPFRCCを上而増厚した鋼床版について,水の存在が疲労特性におよぼす影響を検討するため,水の影響を段階的に変化させた環境での輪荷重走行試験を実施した。表面および下面に流水がある状態では,乾燥状態の試験と比較して疲労耐久性の低下は生じないが,鋼床版上面からECC上面までを完全に水浸させて,荷重の作用範囲近傍を密閉させた状態では,比較的早期に損傷を生じることを確認した。
(3)繰返引張荷重下でのHPFRCCのひび割れ部の挙動
HPFRCC引張供試体を対象として,鉄筋降伏ひずみレベルにおいて繰返し引張応力を与え,ひび割れ部の引張挙動に及ぼす繰返し荷重作用の影響について検討した。繰返し載荷後における変位は,繰返し載荷前と比較して3〜6割程度増加した。繰返し荷重を受けた後の応力変位挙動は,処女載荷と同等の性能を保持しており,さらに擬似ひずみ硬化や複数微細ひび割れ特性を示した。
(4)土木学会の指針への研究成果の反映
引張試験方法をはじめ,この研究で得られた成果を,土木学会の設計施工指針に反映させた。わが国におけるHPFRCCの利用状況を国内外で報告した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 土木学会「複数微細ひび割れ型繊維補強セメント複合材料(HPFRCC)設計・施工指針(案)」の概要2007

    • 著者名/発表者名
      六郷恵哲, 横田弘, 坂田昇, 関田徹志
    • 雑誌名

      コンクリート工学 Vol.45,N0.3

      ページ: 3-9

  • [雑誌論文] 高靭性セメント複合材料で上面増厚した鋼床版の水中環境下の輪荷重走行試験2006

    • 著者名/発表者名
      三田村浩, 福田一郎, 加藤静雄, 六郷恵哲
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集 Vol.28,N0.2

      ページ: 1555-1560

  • [雑誌論文] 複数微細ひび割れ型繊維補強セメント複合材料の引張性能と試験装置2006

    • 著者名/発表者名
      森山守, 林承燦, 内田裕市, 六郷恵哲
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集 Vol.28,N0.1

      ページ: 311-316

  • [雑誌論文] HPFRCCのひび割れ部の引張挙動に及ぼす繰返し荷重作用の影響2006

    • 著者名/発表者名
      畑朋宏, 稲熊唯史, 柏木章宏, 六郷恵哲
    • 雑誌名

      コンクリート工学年次論文集 Vol.28,N0.1

      ページ: 335-340

  • [雑誌論文] Structural Applications of HPFRCC in JAPAN2006

    • 著者名/発表者名
      K.Rokugo, M.Kunieda, S.Miyazato
    • 雑誌名

      Mearuring, Monitoring and Modeling Concrete Properties

      ページ: 17-23

  • [雑誌論文] ひび割れが細かく引張力を分担できる繊維補強モルタルの構造利用2006

    • 著者名/発表者名
      六郷恵哲, 藤元安宏
    • 雑誌名

      ブレストレストコンクリート技術協会第15回シンポジウム論文集

      ページ: 9-17

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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