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2006 年度 実績報告書

流砂系の人為改変による河口周辺汽水域・沿岸域の環境変化と再生手法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18360233
研究機関東京大学

研究代表者

佐藤 愼司  東京大学, 大学院工学系研究科, 教授 (90170753)

研究分担者 磯部 雅彦  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (20114374)
田島 芳満  東京大学, 大学院工学系研究科, 講師 (20420242)
黄 光偉  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教授 (30292882)
鯉渕 幸生  東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 講師 (60349800)
キーワード土砂輸送 / 河口 / 汽水域 / 水質変化 / 地形変化 / 塩水遡上
研究概要

人為改変が大きく進んだ汽水域・沿岸域の代表として,相模川と湘南海岸,浜名湖今切口と遠州灘海岸に焦点をあて,波・流れ場およびそれに伴う水質変化や土砂輸送メカニズムを解明する目的で現地調査を実施した.
相模川における現地調査では,河口から上流の寒川堰までの約6kmの流域において塩分濃度や溶存酸素量,水温の時間変化をモニタリングし,潮汐や河川流量の変動に伴う水質変化機構の解明を試みた.これにより,以下に整理する現象が明らかとなった.(1)相模川下流部では河川流量の低下に伴い密度構造が安定化して成層化するが,その因子としては水温よりも塩水による成層が卓越する.(2)流量が20m^3/s以下の条件では成層化が進み,河口から3.5km上流側の観測地点においても塩分濃度に連動する形で貧酸素化が進む.(3)流量が25m^3/sの条件では底層に停滞した塩水がフラッシュされる.以上の結果は,下流域における水質改善には寒川堰からの放流量の制御が効果的であることを示唆している.
浜名湖今切口では,今切口流路方向で遠州灘海岸線と直交する強い潮汐流が湖内外における土砂移動形態に大きな影響を及ぼしている.特に本研究では現在もなお進行中である湖内における局所的な堆砂に着目し,その漂砂移動形態を解明するための現地観測を行った.これにより,今切口では流路横断方向にも流速が変動しており,今切口東側では上げ潮に伴う湖内向き流速が下げ潮に伴う湖外向き流速よりも大きく,結果として湖内向きの土砂移動量が卓越していることが分かった.さらに砂れんなどの底面形状や水深の違いによる底面摩擦応力の変化を考慮した潮汐流の数値解析を実施したところ,今切口横断方向の流速分布には,湖内における東西方向の非対称な水深分布や砂れんの存在が大きな影響を及ぼしていることが分かった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 導流堤を含む浜名湖今切口周辺地形と漂砂移動特性2007

    • 著者名/発表者名
      田島芳満, 小川裕貴, 佐藤愼司
    • 雑誌名

      海洋開発論文集 23(印刷中)

  • [雑誌論文] 相模川感潮域における溶存酸素濃度の変動と栄養塩濃度に関する現地観測2007

    • 著者名/発表者名
      西村政倫, 藤原弘和, 黄光偉, 佐藤愼司
    • 雑誌名

      水工学論文集 51(印刷中)

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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