| 研究分担者 |
小林 智尚 岐阜大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50205473)
吉野 純 岐阜大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70377688)
村上 智一 岐阜大学, 大学院・工学研究科, 産官学連携研究員 (80420371)
水谷 夏樹 大阪産業大学, 工学部, 准教授 (50356036)
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| 研究概要 |
新たに大気・海洋・陸面結合の台風・吹送流・高潮モデルを開発し,伊勢湾を対象に可能最大高潮の規模とその可能性について,今後の温暖化の影響も含めて大気・海洋力学的検討を行った.
1.台風スキームの構築
前年度に開発したバランス台風モデルに,台風直下の海洋混合層モデルを下部境界条件として取り込むことで,現実的な台風の強度予測を意識した「台風スキーム」を開発した.
2.伊勢湾直撃コースとなる大気場の設定
伊勢湾台風のコースを基本に想定台風を進行させるため,台風進路を支配する気象・海洋環境場中に計画台風スキームにより作成された台風固有情報を入力する台風初期場作成法を開発した.
3.既往顕著台風ベストトラックデータによる台風下吹送流の乱流モデルの逆解析的構築
ベストトラックデータの再現を目標に,逆解析的に台風による強風下吹送流の砕波乱流モデルを開発した.
4.台風・海洋・波浪結合モデルの構築
想定台風スキームを台風・海洋・波浪結合基本モデルに組み込み,台風進路を支配する大気・海洋場を広くカバーすると同時に,台風周辺のシャープな大気・海洋場の高精度計算を可能とする結合モデルの構築を行った.
5.台風スキーム組み込む結合モデルによる台風・高潮計算の精度検証
伊勢湾台風および9426号台風を検証対象とし,これらの発生時の大気場および海洋場の再現をNCEP全球およびJCOPE海洋領域客観解析データによってそれぞれ行うとともに,グローバル海洋潮汐モデル(NAO)によって計算領域の側面境界条件に潮汐の効果を加えて両台風の再現計算を行った.さらに,それらの中心気圧・位置と潮位を実測値と比較することにより精度を検証し,その有用性を実証した.
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