研究課題/領域番号 |
18360247
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
内田 敬 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60203535)
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研究分担者 |
吉田 長裕 大阪市立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (20326250)
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キーワード | 歩行者ナビゲーション / まち歩き支援 / 視覚障害者支援 / 携帯電話アプリケーション / 電波タグ / 歩行者ITS / 誘導信号 / 交通計画 |
研究概要 |
視覚障害者の外出を支援することを目的として自己位置や経路誘導情報を提供するシステムについて、研究代表者らは既にプロトタイプシステムの開発および健常者を対象としたフィールド実験を行っている(H14年11月およびH15年10月)。本研究では、携帯電話機(移動機)の情報処理能力の飛躍的発展をうけ、携帯電話機を情報処理およびユーザインタフェース装置として活用し、さらにUHF帯RFIDタグを利用することで、一般に普及可能な実用システムに限りなく近い形態のシステムを構築することを達成目標としている。 研究初年度にあたる平成18年度は、視覚障害者にとって安全で分かりやすく、不快感を与えない誘導・指示信号を明らかにするため、実験およびヒアリングを行った。実験は大きくは2段階に分けて実施した。それらを(1)音色実験、(2)タイミング実験と呼ぶ。音色実験では、進行・屈折方向を指示するメッセージについて、a)簡略な自然言語、b)丁寧な自然言語、c)機械的な信号音の3タイプを比較・評価した。ここでは、メッセージの音程やリズムについても種々のバリエーションを検討した。タイミング実験では、屈折行動をとるべき地点に先立って与える予告メッセージのリードタイムと歩きやすさ・安全性の関係について、屋内歩行実験により検討した。以上の実験および視覚障害者へのヒアリングにより、視覚障害者向けナビシステムで歩行誘導中に使用すべきユーザインタフェースを定めることができた。 研究第2年度には、上記成果を活用して一般的な歩行環境下での歩行誘導実験を実施し、ナビシステムの実用化へ向けた洗練化を実施する予定である。
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