研究課題/領域番号 |
18360253
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研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
菅原 正孝 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (60026119)
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研究分担者 |
尾崎 博明 大阪産業大学, 工学部, 教授 (40135520)
藤川 陽子 京都大学, 原子炉実験所, 淮教授 (90178145)
濱崎 竜英 大阪産業大学, 人間環境学部, 淮教授 (50340617)
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キーワード | 砒素 / 地下水 / 水道 / 鉄バクテリア法 / 鉄 / マンガン / XAFS / XANES |
研究概要 |
平成18年度は、平成16〜17年度で実施した科学研究費補助金の萌芽研究「地下水中の固有微生物を利用したヒ素除去に関する研究」を継承する形で、実験をおこなった。16年度と17年度では、京都府向日市水道部が管理する地下水を実験対象として行ってきたが、平成18年度は、向日市に加えて、兵庫県川西市でも実験を行った。川西市は、洪水対策工事によって大規模な掘削工事が行われている現場で、工事の過程から200ppbを超える高い砒素濃度が検出されており、そこに新しい実験装置を設置して実験を開始した。また、高輝度光学科学研究センターのSPring-8において、砒素等の除去メカニズムを解明するための解析も同時におこなった。なお、川西市の実験は18年度のみである。 向日市及び川西市の実験現場における原水の平均砒素濃度は、向日市で19.3ppb、川西市で217.9ppbであった。砒素の除去に影響するとされる平均全鉄濃度は、向日市で2.Oppm、川西市で7.6ppm、平均マンガン濃度は、向日市で0.4ppm、川西市で0.2ppmであった。向日市では、ろ過速度を150m/day、300m/day及び600m/dayと変化させて実験を行ったが、砒素、鉄、マンガンのいずれも72〜98%の除去率を得ることができた。また、高濃度の川西市では500m/dayのろ過速度でおこない、鉄は平均75%、砒素は平均59%の除去率であったが、マンガンの除去は不安定であった。一方、SPring-8による解析では、3価砒素は当初、鉄バクテリア近傍で3価砒素として、一部は酸化されて5価砒素として鉄バクテリアに吸着、時間とともに3価砒素として吸着した砒素も5価砒素に転換することがわかった。これは今まで3価砒素が5価に酸化されてから吸着されるという定説とは違う新しい知見を得ることができた。
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