研究課題/領域番号 |
18360255
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研究機関 | 独立行政法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
板山 朋聡 独立行政法人国立環境研究所, 化学環境研究領域, 研究員 (80353530)
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研究分担者 |
末永 智一 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (70173797)
岩見 徳雄 明星大学, 理工学部, 助教授 (00353532)
川端 善一郎 総合地球環境学研究所, 研究部, 教授 (80108456)
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キーワード | 藍藻 / ミクロキスティン / ミクロキスティス / マイクロ / 電気化学 / 酵素センサー / 自動測定 / 脱リン酸化酵素 |
研究概要 |
本年度は、以下の研究を実施した。 1)藍藻毒ミクロキスティンの酵素センサーとして、ミクロキスティンが特異的に阻害する脱リン酸化酵素(PP2A)を用いるために、本酵素のリン酸化合物基質として、パラニトロフェニルフォスフェート(pNPP)を用い、この基質の吸光定量によるミクロキスティンの定量を行った。このとき、標準ミクロキスティンとともに、実際の屋外養魚池サンプルを用いた測定を実施した。また、酵素反応速度論的な解析を行い、最適な酵素量や反応時間について検討を行った。さらに、ミクロキスティン検出として、ミクロキスティン産生酵素遺伝子を高感度なPCR法で検出するための手法ついても検討した。 2)マイクロ流路中に酵素を固定化した反応流路として、シリコンゴム系透明樹脂であるPDMSやレジスト材料のSU-8などを用いたマイクロ流路と白金や金のパターン電極のファブリケーション方法を確立し、マイクロ電気化学センサーを試作し、定電圧アンペロメトリーやサイクリックボルタンメトリーについての試験を行った。 3)パソコン用スキャナーで培養液の色と濁度を測定し藻類の増殖測定を行うために、底面が透明アクリルの30mLの培養ウェルと照明用発光ダイオードをセットにした、約20系列の並列小型培養装置を試作した。このとき、スキャーによる画像情報と藻類細胞数との関係について検討した。 4)一度に多くの藻類の増殖特性を定量的に自動測定できる(50〜100検体)、回転型多検体藻類自動測定装置の開発として、3色の発光ダイオードの光源とビデオカメラ用の三色分解プリズムを活用した光学的藻類量定量システム、そのための、通気培養と測定を同時に可能とする特殊培養ベッセルの試作を行った。また、本装置の性能評価を有毒藍藻であるミクロキスティスを用いて行った。
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