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2007 年度 実績報告書

湖沼における水質浄化のための二枚貝と底生魚類の生息に必要な底質環境に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 18360256
研究機関埼玉県環境科学国際センター

研究代表者

田中 仁志  埼玉県環境科学国際センター, 水環境担当, 専門研究員 (40415378)

研究分担者 木持 謙  埼玉県環境科学国際センター, 水環境担当, 主任 (50415379)
金澤 光  埼玉県環境科学国際センター, 自然環境担当, 担当部長 (30415400)
野村 宗弘  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70359537)
キーワード二枚貝 / 底生魚類 / 底質環境 / 湖沼 / 水質浄化 / 生態系保全 / グロキジュウム幼生 / 行動
研究概要

淡水二枚貝のドブガイの生息に適した底質環境を明らかにするために、稚貝再生産および低水温期成長量を調査した。
稚貝の再生産は、底質が異なるように砂利、砂および土を使って造成した実験池に、ドブガイとそのグロキジュウム幼生(以下、単に幼生とする)の宿主として底生魚(ヨシノボリ)を放流し、魚類への幼生の付着状況を観察した。なお、この実験池には表層魚(メダカ)が繁殖して混泳している。観察は2007年5月〜2008年3月に行い、ヨシノボリとメダカに対する幼生の付着数および付着部位を記録した。その結果、幼生は6月6目に初めて観察され、11月2日以降は3月まで連続して観察された。ヨシノボリに対する幼生付着数は概ね2〜3個/匹であった。1月18日にはメダカ20匹に対して19匹に幼生(最大20個/匹、平均4.6個/匹)が付着していた。異なる底質ごとの稚貝の発生状況は2008年5月に調査を計画している。
二枚貝の成長量は、砂利、砂、土のみを底質とした3種類の1,000L水槽を2組用意し、1組ずつドブガイ(平均殻長約10cm、10個/水槽)もしくはイシガイ(平均殻長約5cm、34個体/水槽)を投入(2007年11月)し、市販の二枚貝飼料をチューブポンプにより連続的に供給し、150日後(2008年4月)の殻長と湿重量を比較した。ドブガイの殻長は,いずれも1%未満であるが、砂利よりも土と砂の方が伸長した。湿重量は全ての底質で3%増加した。イシガイの殻長は砂利では1%未満に対し、土と砂は1%以上増加した。湿重量は土と砂はほぼ同じであったが、砂利では約2%減少した。
以上のことから、メダカのドブガイ幼生宿主としての可能性が示唆されるとともに、実験池における稚貝の発生が期待された。ドブガイやイシガイの成長量から評価すると、砂と土に比べて砂利は成長量に負の影響を与えていると考察された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 埼玉県初記録のトンガリササノハガイLanceolaria grayana cuspidata2008

    • 著者名/発表者名
      金澤 光
    • 雑誌名

      埼玉県主自然の博物館研究報 (印刷中)

  • [学会発表] 実験池を用いたドブガイの底質選好性の評価2007

    • 著者名/発表者名
      田中 仁志
    • 学会等名
      第44回日本水処理生物学会
    • 発表場所
      富山国際会議場(富山市)
    • 年月日
      2007-11-15
  • [学会発表] 実験池におけるドブガイのグロキジュウム幼生のメダカへの付着状況2007

    • 著者名/発表者名
      木本 達也
    • 学会等名
      日本陸水学会第72回大会
    • 発表場所
      茨城大学(水戸市)
    • 年月日
      2007-09-14

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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