研究概要 |
18年度の繰越事業において,新たに設定し直した関東地震の断層モデルを用いて,既往の断層モデルとの比較検討および,断層パラメータのばらつきの検討をやり直した。断層モデルについては,既往の断層モデルの内容とは詳細な部分で異なっているが,複数の観測地点で試計算を行った結果,震度分布について,既往の断層モデルと整合がとれていることを確認した。また,既往の断層モデルに比べて,最新のプレート深度に基づく本研究による断層モデルの方がより強い地震動となることがわかった。断層パラメータのばらつきについては,短周期領域における加速度震源スペクトルのレベルに加えて,アスペリティ位置,破壊開始点位置,地震波の長周期部分に影響する地震モーメントをばらつかせて検討を行った。 これらの検討結果と18年度の結果を合わせて,関東地方の検討サイトにおける地震ハザードの試計算を行った。断層モデルを用いて計算した地震波の位相特性については,まず既往の文献の整理を行った。さらに本研究で作成した断層モデルによる地震波群と,本研究以外の過去の研究成果で作成した断層モデルによる地震波群も合わせて,整理を行った。詳細な分析については,20年度も続けて行う。
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