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2008 年度 実績報告書

曲げ降伏後にせん断破壊する鉄筋コンクリート柱の三次元ひび割れと寸法効果

研究課題

研究課題/領域番号 18360261
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

市之瀬 敏勝  名古屋工業大学, 工学研究科, 教授 (10151474)

研究分担者 梅村 恒  名古屋工業大学, 工学研究科, 准教授 (70324473)
キーワード鉄筋コンクリート / 柱 / ひび割れ / X線 / アラミド繊維 / せん断
研究概要

鉄筋コンクリート柱をアラミド繊維でせん断補強した場合の三次元ひび割れについて,実験的に調べた。付着破壊が生じないように,片持ち梁形式で加力した。ピアノ線を用いて,コアコンクリート領域の変形状態を測定した。最大変形時に荷重をかけたままで低粘性エポキシ樹脂を注入し,硬化後に除荷した。その後,鉄筋を含む箇所をダイヤモンドカッターで切除し,X線による内部ひび割れ観察を行った。以下のことがわかった。
(1) せん断補強量が多いほど柱断面の中心とアラミド繊維近傍の内部ひずみの差が大きくなった。このことから,アラミド繊維のせん断補強によって断面が樽型に変形していることが確認できた。
(2)低補強試験体(p_<wy>=0.03%)は,補強形式が同一だったにもかかわらず,2つの試験体の内部ひび割れに大きな違いが見られた。一つの試験体では,断面が樽型の変形をしていた。一方,もう一つの試験体では,樽型の変形がほとんど見られなかった。後者の試験体は,p_<wy>0.1%の試験体より高い耐力を示した。
(3)高補強試験体(p_<wy>=0.1%以上)の内部ひび割れは,アラミド繊維近傍において細かく,枝分かれが広く均等に発生していた。また,アラミド繊維近傍(特に柱断面の四隅)において主圧縮ひずみが顕著であった。これが原因となってアラミド繊維が柱の角で破断したと考えられる。すなわち,高補強試験体では,アラミド繊維近傍でトラス機構が強く働き,せん断力を負担していることが分かった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Procedure to predict the story where plastic drift dominates in two-story building under strong ground motion2009

    • 著者名/発表者名
      日比野陽, 市之瀬敏勝, ほか2名
    • 雑誌名

      Earthquake Engineering and Structural Dynamics Volume 38

      ページ: 929-939

    • 査読あり
  • [学会発表] アラミド繊維補強を施したRC柱の内部ひび割れ性状の進展2009

    • 著者名/発表者名
      松下央雅, ルクマン, ほか3名
    • 学会等名
      日本建築学会東海支部
    • 発表場所
      岐阜
    • 年月日
      20090100

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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