研究課題/領域番号 |
18360346
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡辺 豊 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (10260415)
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研究分担者 |
陶 究 日本大学, 生産工学部, 専任講師 (60333845)
原 信義 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40111257)
小川 和洋 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50312616)
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キーワード | 腐食 / 高温水 / 酸化皮膜 / 溶解度 / ニッケル基合金 / ステンレス鋼 / 超臨界水 / 誘電率 |
研究概要 |
(1)任意の温度、圧力、反応環境(pH、溶存化学種、酸化力)における、イオン解離平衡および酸化反応平衡の推算に基づいて、金属酸化物の溶解度を予測する手法の開発を継続し、その推算手法を用いて、広範な温度・圧力・水質条件を対象として、各環境下での平衡金属酸化物の溶解度を室温物性値から予測した。 (2)18年度に開発した広範な高温高圧水環境条件下で物質の溶解度を精度良く測定する磁気浮遊天秤式システムならびにオンライン・イオン分析を併用して、代表的な合金成分酸化物(マグネタイト)について、溶解度の実測を行った。 (3)代表的な超臨界および亜臨界水環境条件において、クロム、モリブデンおよび一部タンタル含有量が系統的に異なる鉄基およびニッケル基合金について、腐食速度の実験的評価を継続して実施した。 (4)実測された合金の腐食速度と(1)で推算されたクロム酸化物の溶解度との相関性に基づき、耐食性予測精度を評価した。 (5)上記(3)の腐食試験において合金上に形成された酸化皮膜について、X線マイクロアナライザー、X線回折などを用いて、成分および構造の分析を継続して行った。組成、結晶構造、微視組織を分析・評価し、耐食性発現に寄与する皮膜を検討した。温度、圧力に関わらず、皮膜の主としてクロミアによって構成され、一部オキシ水酸化クロムが含まれていた。 (6)本研究で実測された耐食性評価結果および皮膜情報に加えて文献データの調査結果を含んだ超臨界水・亜臨界水腐食データベースの構築を推進した。
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