資源が豊富であるにも関らず、チタンは他の量産金属に比して生産量が少なく普及が遅れている。その原因は、現在の工業的なチタン製造法には四塩化チタン(TiCl_4)のマグネシウム(Mg)熱還元法(クロール法)が採用されているが、還元プロセスにおける反応熱が大きく、また生成した固体チタンが鋼鉄製反応容器内部に固着するために、プロセスの高速化・連続化ができず生産性が非常に低いためである。したがって、チタンの量産化を図るためには、高速化と連続化を達成する新しいタイプの還元プロセスの開発が必要不可欠である。 本研究ではサブハライド(チタンの低級塩化物)を原料として用い、チタンを高速かつ低コストで(半)連続的に製造する独創的な新還元プロセスを確立することを目的とする。特に、チタン製容器を用いてサブハライドを還元する手法と、クロール法と同程度の純度のチタンを製造する手法の確立を行う。
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