高圧二酸化炭素の化学的機能を利用した液相有機合成の反応促進と選択性制御

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 18360378
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 反応工学・プロセスシステム
• 研究機関: 北海道大学
• 研究代表者: 荒井 正彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60125490)
• 研究分担者: 藤田 進一郎 北海道大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80156869) ; 下川部 雅英 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40125323) ; 岩佐 信弘 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (30223374)
• 研究期間 (年度): 2006 – 2008
• キーワード: 超臨界二酸化炭素 / 特殊反応場 / 選択的水素化 / 選択性 / 圧力効果 / 反応制御

研究概要

液体反応物を反応物ではない二酸化炭素で加圧して反応を行うと, 二酸化炭素の圧力によって反応の速度と生成物の分布が大きく変化することを幾つかの有機合成反応で実証した。二酸化炭素が, 有機合成反応の促進剤あるいは制御剤として作用することを見出した。加圧条件では二酸化炭素は液体反応物中に溶解し, 溶解した二酸化炭素分子が反応物の反応性を変える機能を有することを赤外線の吸収を利用した方法で示した。

研究成果

• [雑誌論文] Multiphase catalytic reactions in/under dense phaseCO_2 (2009)
  • 著者名/発表者名: M. Arai, S. Fujita, M. Shirai
  • 雑誌名: J. Supercrit. Fluids 47 ページ: 351-356
  • 査読あり
• [雑誌論文] Impact of palladium silicide formation on the catalytic properties of Pd/SiO_2 catalysts in liquid phase semihydrogenation of phenylacetylene (2007)
  • 著者名/発表者名: J. Panpranot, K. Phandinthong, T. Sirikajorn, M. Arai, P. Praserthdam
  • 雑誌名: J. Mol. Catal. A Chem. 261 ページ: 29-35
  • 査読あり
• [雑誌論文] Developments and applications of supported liquid phase catalysts (2006)
  • 著者名/発表者名: F. Zhao, S. Fujita, M. Arai
  • 雑誌名: Curr. Org. Chem. 10 ページ: 1681-1695
  • 査読あり
• [学会発表] Green Synthesis of Aromatic Amines by Selective Hydrogenation of Nitroaromatics in Dense Phase CO_2 (2009)
  • 著者名/発表者名: X. Meng, F. Zhao, S. Fujita, M. Arai
  • 学会等名: International Symposium for Environmental Innovation Driven by Chemistry and Catalytic Science
  • 発表場所: Sapporo, Hokkaido Univ.
  • 年月日: 2009-03-18
• [学会発表] Significance of Molecular Interactions for Selective Hydrogenation of Aromatic Nitro Compounds in Dense Phase CO_2 (2008)
  • 著者名/発表者名: X. Meng, F. Zhao, S. Fujita, M. Arai
  • 学会等名: The 2nd GCOE International Symposium
  • 発表場所: Sapporo, Hokkaido Univ.
  • 年月日: 2008-12-18
• [学会発表] 高密度二酸化炭素とカルボニル化合物の分子間 相互作用 (2008)
  • 著者名/発表者名: 秋山嘉成, 藤田進一郎, 荒井正彦
  • 学会等名: 化学工学会第40回秋季大会
  • 発表場所: 仙台・東北大学
  • 年月日: 2008-09-25
• [学会発表] 担時Rh触媒による超臨界二酸化炭素中でのフェノールの水素化 (2008)
  • 著者名/発表者名: 山田卓也, 藤田進一郎, 荒井正彦
  • 学会等名: 化学工学会第40回秋季大会
  • 発表場所: 仙台・東北大学
  • 年月日: 2008-09-25
• [学会発表] 担持Rh触媒を用いたフェノール水素化に対する加圧二酸化炭素の影響 (2008)
  • 著者名/発表者名: 山田卓也, 藤田進一郎, 荒井正彦
  • 学会等名: 第17回化学工学・粉体工学研究発表会
  • 発表場所: 函館・市産学官交流プラザ
  • 年月日: 2008-01-25
• [学会発表] Heck反応に対する加圧二酸化炭素の効果 (2007)
  • 著者名/発表者名: 田中朋子, 藤田進一郎, 秋山嘉成, 荒井正彦
  • 学会等名: 化学工学会第39回秋季大会
  • 発表場所: 札幌・北海道大学
  • 年月日: 2007-09-14
• [学会発表] イオン性液体を用いた二酸化炭素とアミノアルコールからの環状ウレタン合成 (2007)
  • 著者名/発表者名: 藤田進一郎, 金丸嘉志, 荒井正彦
  • 学会等名: 第99回触媒討論会
  • 発表場所: 神戸・神戸大学
  • 年月日: 2007-03-28
• [学会発表] 超臨界二酸化炭素中でのアルデヒドの水素化 (2007)
  • 著者名/発表者名: 長谷川雅士, 藤田進一郎, 荒井正彦
  • 学会等名: 第16回化学工学・粉体工学研究発表会
  • 発表場所: 札幌・北海道大学
  • 年月日: 2007-01-26
• [学会発表] Multiphase Catalysis in Supercritical Carbon Dioxide : Hydroformylation of 1-Hexene Using Polystyrene Supported Rhodium Catalyst (2006)
  • 著者名/発表者名: S. Fujita, S. Akihara, S. Fujisawa, M. Arai
  • 学会等名: 8th International Symposium on Supercritical Fluids, Kyoto
  • 発表場所: Kyoto International Conference Hall
  • 年月日: 2006-11-06
• [学会発表] 合成スメクタイトによるプロピレンオキシドからの炭酸ジメチル一段合成 (2006)
  • 著者名/発表者名: 藤田進一郎, 落合由里, 荒井正彦
  • 学会等名: 第98回触媒討論会
  • 発表場所: 富山・富山国際会議場
  • 年月日: 2006-09-26
• [図書] 超臨界流体入門(分担執筆, 化学工学会超臨界流体部会編) (2008)
  • 著者名/発表者名: 荒井正彦
  • 総ページ数: 237
  • 出版者: 丸善