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2006 年度 実績報告書

電子励起された酸化物等の固体表面を用いた常温常圧触媒反応の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18360390
研究機関早稲田大学

研究代表者

関根 泰  早稲田大学, 理工学術院, 講師 (20302771)

研究分担者 菊地 英一  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (90063734)
松方 正彦  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00219411)
キーワード非平衡放電 / メタンの酸化 / 触媒 / 低温化 / 水素製造
研究概要

非平衡放電による酸化物固体表面及び担持金属触媒の活性化と反応温度の低温化を目的とし研究を行った。放電により励起された酸化物表面を用いた酸化反応を行ったところ、表面近傍の酸素及び格子酸素との反応によるCH4の酸化が進行した。さらにこの知見を利用し放電によって励起された酸化物表面を用いた水蒸気改質反応を行ったところ、酸化物の酸素放出量が少なく、転化率や選択率に対して影響が小さいということがわかった。そこで、放電と触媒を併用したプロセスにより生成物選択性及び転化率が向上するというと考え、触媒と放電を併用したエタノール分解を行った。現在エタノールを用いた反応には、水蒸気改質や脱水素なども考えられるが、自動車エンジンへの適応においては低温化が要求されるため、分解反応に着目した。
その結果、低エネルギーの放電と触媒を併用することにより423K〜523Kでは選択率が変化し、523K〜623Kでは選択率のみならず転化率も向上したため、放電と触媒のシナジー効果を確認することができた。これは触媒充填位置の検討や発光スペクトルの解析から、放電によって発生したラジカル連鎖反応への触媒の寄与によるものだと考えられる。電場を発生させることにより行う誘電励起触媒反応においては、423Kという低温から転化率の向上がみられ、H2、CO、CH4以外の生成物は3%程度しか発生せず、印加電圧が小さいという特徴がみられた。選択率を触媒反応と比較した結果、電場により発生した熱により触媒が励起されているのではないと考えられた。いずれの反応においても、低エネルギー且つ高効率な反応であり、非常に有用なプロセスを提案することができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Hydrogen production from biomass-ethanol at ambient temperature with novel diaphragm reactor2006

    • 著者名/発表者名
      Y.Sekine, S.Asai, E.Kikuchi, M.Matsukata, F.Haga
    • 雑誌名

      Stud.Surf.Sci.Catal 159

      ページ: 813-816

  • [図書] トコトンやさしい触媒の本(触媒学会編)2007

    • 著者名/発表者名
      関根 泰(共著)
    • 総ページ数
      158
    • 出版者
      日刊工業新聞社刊

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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