研究課題/領域番号 |
18360397
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
川上 幸衛 九州大学, 大学院工学研究院, 教授 (70091345)
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研究分担者 |
岩井 芳夫 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (80176528)
境 慎司 九州大学, 大学院工学研究院, 助手 (20359938)
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キーワード | 生物・生体工学 / 生体触媒 / マイクロバイオリアクター / ゾル-ゲル / シリカモノリス / リパーゼ / 光学分割 / 不斉合成 |
研究概要 |
1)リパーゼ固定化シリカモノリスマイクロバイオリアクターの高性能化 内径1.6mmのPEEKチューブ内にメチルトリメトキシシランとテトラメトキシシラン(TMOS)の4:1混合物を前駆体とした無収縮シリカモノリスを作製し、次いで、ブチルトリメトキシシランとTMOSの4:1混合物を前駆体としたリパーゼ包括シリカによるモノリスの表面被覆を行った。この二段階ゾル-ゲル法によって得られるリパーゼ固定化シリカモノリスバイオリアクターの一層の高性能化を図った。また、リパーゼをシリカモノリス中に固定化し、次いで、ジメチルジメトキシシランとTMOSの4:1混合物を前駆体とした超臨界二酸化炭素中でのシリカ被覆によってもリパーゼの高活性化が達成されることを明らかにした。 2)エナンチオ選択性の改変 固定化時におけるサイクロデキストリンのような包接化合物の添加、もしくはいずれか一方のエナンチオマー添加によるインプリンティング処理によってエナンチオ選択性の改変を図った。その結果、活性には有意な差異が認められたが、選択性の顕著な改善にはつながらなかった。 3)基質溶液のパルス供給に伴う生成物の排出挙動 各反応成分のシリカへの吸着特性を調べるとともに、リアクター出口における生成物の収率およびピーク形状に及ぼすリパーゼ装填量、キャリア流量などの効果を検討した。 4)光学分割カラムの結合によるキラルエステル分離 リパーゼ固定化シリカモノリスマイクロバイオリアクターの後段に市販の光学分割カラムを直列に結合し、反応・分離一体型システムのフィーシビリティスタディを行った。酵素装填量、キャリア流量、カラム長さなどの最適化によって、高い生成物収率を維持しつつ、キラルエステルの分離が達成できることを明らかにした。
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