研究課題/領域番号 |
18360402
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
永田 晴紀 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40281787)
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研究分担者 |
戸谷 剛 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00301937)
大島 伸行 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10217135)
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キーワード | ロケット / 燃焼 / 再使用型宇宙輸送機 / 宇宙インフラ |
研究概要 |
平成19年度に取得された推力250kgf級モータでの燃焼実験データを用いて、これまでに得られた燃料後退速度予測式の妥当性を検証した。各燃料ブロックのポート内面および前端面については、予測式の妥当性がほぼ確認された。ただし、流量密度に対する後退速度の依存性を示す指数については見直しが必要であることが判明したため、局所O/Fの影響を補正してデータを整理し直し、新たな指数を取得した。一方、後端面についてはこれまでに構築された予測式により全燃焼条件について包括的に妥当な結果を得ることができず、予測式の再構築が必要となった。検討の結果、後端面では中心部と外周部とで壁面近傍の流れ場が異なることから、両者を分けてそれぞれについて後退速度式を構築することとした。新たに得られた予測式により、全燃焼条件に渡って妥当な後退速度を与える予測式を、後端面についても得ることができた。 Large Eddy Simulation (LES)による数値計算では、燃焼実験により得られた燃焼途中の燃料ブロック形状をレーザ計測により取得し、計算格子および壁面形状に反映させることにより、燃料後退の進行により流れ場が変化する様子を明らかにした。シミュレーションの結果、燃料ブロック後端面の中心部では、2噴流の衝突により巻き上げられたファウンテン流が衝突して淀み点が形成されること、外周部では壁面噴流によりポート内に似た流れ場が形成されることが明らかとなった。これらの見解を基盤として、前述のように、後端面における燃料後退予測式を構築した。
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