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2008 年度 実績報告書

三次元織物CMCの熱衝撃及び飛翔体衝突による損傷挙動の実験的解明

研究課題

研究課題/領域番号 18360406
研究機関愛媛大学

研究代表者

黄木 景二  愛媛大学, 理工学研究科, 教授 (70281194)

研究分担者 岡部 朋永  東北大学, 工学研究科, 准教授 (50344164)
高橋 学  愛媛大学, 理工学研究科, 准教授 (20274334)
キーワードCMC / 飛翔体 / FOD / 熱衝撃
研究概要

今年度は,(1)三次元織物CMCにおける熱衝撃(あるいは高温暴露)後のFOD挙動の解明,(2)二次元織物CMC,多孔質セラミックスおよび無気孔セラミックスにおける損傷挙動との比較,を課題として実験及び解析を行い,最終年度として三次元織物CMCの損傷挙動を総合的かつ系統的にまとめた。以上の研究の結果,以下の知見が得られた。1.三次元織物CMCにおいて,衝撃エネルギーが低い場合,表面におけるFODはクレーターと繊維束破断からなり,内部には四角錐形状の多重クラックが生じた。一方,衝撃エネルギーが臨界値より高い場合,裏面からスポール破壊を生じ,スポール破片は四角錐形状であった。2,衝突表面側のクレーター体積は衝撃エネルギーとともに増加したが,熱衝撃あるいは高温暴露後の試験片のほうが,クレーター体積は大きかった。3.三次元織物CMCにおいて,高温暴露および熱衝撃による微視的損傷は見られないが,その後の飛翔体に対する耐衝撃性および静的強度は低下した。高温暴露によるSiC繊維あるいはマトリックスの酸化は生じないことがX線解析により確認されたが,繊維をコーティングする炭素が酸化することにより,界面強度が増大し,その結果,逆にCMCとしての強度が低下し,脆性破壊しやすくなることが,静的負荷試験により判明した。4.二次元平織CMCにおいて,三次元織物CMCと同様にある臨界衝撃エネルギー以上でスポールが発生した。ただしスポール破片はばらばらの粉砕片となり,三次元織物CMCと異なった。5.多孔質セラミックスにおける空孔を考慮した破壊モデルを構築し,FEM結果と比較検証した。6.損傷許容性のある無気孔セラミックスの熱衝撃破壊特性を明らかにした。7.CMCの破壊挙動に及ぼす繊維とマトリックス界面特性が果たす効果を明らかにした。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] 多孔質セラミックスの破壊特性とそのモデル解析2009

    • 著者名/発表者名
      堤三佳
    • 雑誌名

      材料システム 27

      ページ: 35-41

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 繊維強化セラミックスの破断ひずみに界面特性がおよぼす効果2008

    • 著者名/発表者名
      山下耕司
    • 雑誌名

      材料 57

      ページ: 448-453

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 損傷許容発現先進無気孔型SiCの熱衝撃破壊特性2008

    • 著者名/発表者名
      松田伸也
    • 雑誌名

      日本機械学会論文集A編 74

      ページ: 1156-1163

    • 査読あり
  • [学会発表] 損傷許容性を有するセラミックスの熱衝撃破壊特性2008

    • 著者名/発表者名
      尾上拓史
    • 学会等名
      日本機械学会M\&M2008材料力学カンファレンス
    • 発表場所
      草津
    • 年月日
      2008-09-16
  • [学会発表] 損傷許容性を有する多孔質セラミックスの曲げ強度に及ぼす寸法効果依存性2008

    • 著者名/発表者名
      林浩平
    • 学会等名
      日本機械学会M\&M2008材料力学カンファレンス
    • 発表場所
      草津
    • 年月日
      2008-09-16
  • [学会発表] Effect of thermal shock on ballistic impact damage in ceramic matrix composites2008

    • 著者名/発表者名
      K. Ogi
    • 学会等名
      The 13th US-Japan Conference on Composite Materials
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2008-06-06
  • [学会発表] 多孔質セラミックの熱衝撃環境下における損傷評価2008

    • 著者名/発表者名
      浅田建人
    • 学会等名
      日本材料学会四国支部第7回学術講演会
    • 発表場所
      徳島
    • 年月日
      2008-04-19

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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