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2007 年度 実績報告書

λ圧力近傍の超流動ヘリウムで観測される強い伝熱促進効果の解明とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 18360410
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

木村 誠宏  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 研究機関講師 (10249899)

研究分担者 中村 浩孝  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 研究機関講師 (00188872)
佐々木 憲一  超伝導低温工学センター, 助教 (70322831)
岡村 崇弘  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (90415042)
岩本 晃文  核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教 (00260050)
野澤 正和  東北大学, 流体科学研究所, 助教 (60447183)
キーワード開放空間型自由落下 / 微少重力環境 / 飽和超流動ヘリウム / 膜沸騰 / ヌセルト数 / パラボリックフライト / コンパクトなHe II可視化実験装置
研究概要

微小重力下においてHe IIの熱流動現象がどのように振舞うかどいう問題は、物理的な興味のみならず、超伝導磁石を用いた高エネルギー宇宙線観測計画(AMS-02)においても工学的な研究テーマとなっている。しかしながら、これまで実験例のある航空機のパラボリックフライトを用いた方法では莫大な費用と安全設計に求められ、様々な実験に繰り返しトライすることは非常に困難である。そこで、産総研北海道センターに設置されている開放空間型の自由落下棟を用いた実験が容易に繰り返すことができるHe IIの熱流動現象の可視化実験を提案した。
mGオーダーの微小重力環境におけるHe II可視化実験は平成20年3月に実行され、本邦初の自由落下塔の微小重力環境下でのHe II実験を繰り返し行うことに成功した。初回の試みとして、真空断熱容器外側の窓ガラスの片方にLED光源、反対側の窓ガラスにハイスピードカメラを設置し微小重力下における可視化実験を行った。結果としてクライオスタットやオシロスコープ・カメラなどの全ての計測機器は、制動時にかかる最大6Gになる重力に耐え健全に動作し且つ実験槽内を超流動状態に保持しすることに成功した。落下実験では、落下から落下後の装置の回収並びにデータ回数を含むクライオスタットの操作までに15分程度を要したが、クライオスタットの冷却性能としてHe IIの生成後、約4時間超流動状態を維持し、一日十数回の実験が可能であることを実証した。
最終的に小型のクライオスタットを軸としたコンパクトなHe II可視化実験装置が健常に機能し、その実用性・安全性を証明した。

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2013-11-28  

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