研究概要 |
(a) 光/電子回路および信号処理部の開発(浅沼, 新妻) -波長領域での多重化により複数のFBGセンサからの反射光を1本のファイバにより伝送・分離するシステムを製作した。 -地層内弾性波速度検出用の2つのFGBセンサ, および掘削システムに組み込んだ1つのFBGセンサで取得した信号に「時間-周波数コヒーレンスフィルタリング処理」を施すことにより雑音成分を低減するための信号処理法を検討した。 -雑音成分が混入し, さらに多くの情報が重畳した場合のシステム行列の解法を検討し, 限られた数のFBGセンサから推定可能な未知数の数, 分離された信号に対するFBGセンサの感度の影響, 雑音成分の影響を検討した。 -坑井内でリアルタイムに全ての処理を行うためのアルゴリズムを検討した。 (b) センシング部の開発(浅沼) -狭帯域・高感度のFBGセンサを試作し, 特性を評価した。 -システム行列計測に適したコーティングFBGセンサをについて実験的に検討した。 (c) システム性能の実験的評価(浅沼, 新妻) -平成19年度に製作したプロトタイプについて, 打撃音, 模擬掘削音を使用して本システムの性能評価を行なった。 -直径100mm, 深さ30m程度の坑井内で使用可能なシステムを設計・製作する。学内のテスト用坑井に本システムを降下させ, モータにより生じた模擬掘削音を音源とし, 実用性能の評価を行なった。 (d) 総括(浅沼, 新妻) -FBGセンサによる掘削時地層内弾性波速度計測システムの具体的構成, 運用法, 性能について検討した。 -FBGセンサを用いたインテリジェントLWDシステムの原理を提示した。また, 弾性波速度, 圧力, 温度の同時計測システムについてシステム構成, 信号取得/回復方法, 予想される性能, 実用化へ向けた研究課題とそれに対するアプローチ方法を具体的に検討した。
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